2025年6月13日、 F1第10戦カナダGPがモントリオール セント・ローレンス川にある人工島に作られたジル・ヴィルヌーヴ・サーキットで開幕する。モナコほど特殊なコースではないが、パーマネントサーキットとは異なる半公道サーキットは、変わりやすい天候と気温がドライバーを悩ませる。またオーバーテイクは可能であるものの滑りやすく、しばしば派手なアクシデントが発生する。

ピレリは「セーフティカーの導入、天候や気温の変化がポイント」と分析

昨年2024年のカナダGPは雨模様となり、路面状況によって最速のドライバーとマシンが入れ替わる大混戦となった。

画像: 路面状況によって最速のドライバーとマシンが入れ替わる大混戦となった昨年2024年のカナダGP。ドライタイヤへ交換した最後のスティントで、フェルスタッペンが後続を振り切った。

路面状況によって最速のドライバーとマシンが入れ替わる大混戦となった昨年2024年のカナダGP。ドライタイヤへ交換した最後のスティントで、フェルスタッペンが後続を振り切った。

まず完全ウェットの序盤に速かったのは、メルセデスのジョージ・ラッセル。しかし、路面が渇き始めるとメルセデスのペースが落ち、3番手で追っていたランド・ノリス(マクラーレン)が追い上げて一気に首位に躍り出る。ところが25周目に出たセーフティカーでまた潮目が変わり、ステイアウトとしたノリスに対して、ピットインして新品のインターミディエイトタイヤを交換したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が今度は首位に。

フェルスタッペン、ラッセル、ノリスの戦いは、路面が渇き、全車がドライタイヤへ交換したレース後半も続行。その戦いは、54周目のクラッシュで出た2度目のセーフティカーが退去した59周目のフェルスタッペンのスパートで決着がついた。ノリスはこれについていけず、ラッセルはセーフティカー中にもう一度タイヤ交換したのが失敗に終わり3位となった。

画像: 昨年2024年のカナダGPのタイヤ戦略。雨とセーフティカーの導入で変則的な2ストップが勝利戦略となった。

昨年2024年のカナダGPのタイヤ戦略。雨とセーフティカーの導入で変則的な2ストップが勝利戦略となった。

【参考】2024年F1第9戦カナダGP決勝 結果

1位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダRBPT)70周
2位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)+3.879s
3位 63 G.ラッセル(メルセデス) +4.317s
4位 44 L.ハミルトン(メルセデス)+4.915s
5位 81 O.ピアストリ(マクラーレン・メルセデス)+10.199s
6位 14 F.アロンソ(アストンマーティン)+17.510s
7位 18 L.ストロール(アストンマーティン)+23.825s
8位 3 D.リカルド(RB・ホンダRBPT))+28.872s
9位 10 P.ガスリー (アルピーヌ・ルノー)+30.021s
10位 31 E.オコン(アルピーヌ・ルノー)+30.313s
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14位 22 角田裕毅(RB・ホンダRBPT) +50.694s
リタイア 11 S.ペレス(レッドブル・ホンダRBPT)
ファステストラップ 44 L.ハミルトン(メルセデス)

タイヤを供給するピレリは「このトラックの路面は非常に滑らかで、摩耗も少なく、タイヤにかかる縦方向の力はやや強めですが、横方向の力は中程度から低めで、タイヤにとって過酷なコースではありません。ただグランプリウィークエンド以外ではレースには使用されないためグリップが低い状態ではグレイニングに注意が必要です。タイヤはもっとも柔らかいセット、ハード=C4、ミディアム=C5、ソフト=C6のコンパウンドを供給します。昨年はウエットから路面状況が変化する波乱のレースになりましたが、今年もセーフティカーの導入、天候や気温の変化がポイントになるでしょう」と分析している。

画像: 今年のカナダGPを前にピレリが公表した分析データ。

今年のカナダGPを前にピレリが公表した分析データ。

さて2025年のカナダGPはどんなレースとなるのか。第10戦カナダGPは6月13日13時30分(日本時間14日2時30分)から始まるフリー走行で開幕、決勝は6月15日14時(日本時間16日3時)にスタートする。

2025年F1第10戦カナダGP タイムスケジュール

フリー走行1回目:6月13日13時30分〜14時30分(日本時間14日02時30分〜03時30分)
フリー走行2回目:6月13日17時〜18時(日本時間14日06時〜07時)
フリー走行3回目:6月14日12時30分〜13時30分(日本時間15日01時30分〜02時30分)
予選:6月14日16時〜17時(日本時間15日05時〜06時)
決勝(70周):6月15日14時〜(日本時間16日03時〜)

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