エントリーモデル「eTSIアクティブ」でロングドライブ

エントリーモデルながら1.5LのMHEVで高速域も快適にこなす懐の深さを披露。ロングドライブであらためてわかったのは燃費だけでなく、乗り味やシート、装備なども含めた「日常使いにちょうどいい」バランス。そんなeTSIアクティブの真価に迫る。
第1回のホットなゴルフ R ヴァリアントに続き、今回はエントリーグレードの「ゴルフ ヴァリアント eTSI アクティブ」をテスト。ゴルフ8.5世代となったこのモデルは、シリーズの進化をもっともわかりやすく体感できる1台でもある。
従来のアクティブは1L 直3ターボエンジンのマイルドハイブリッド仕様を搭載していたが、「8.5世代」では1Lエンジンが廃止され、1.5L直4ターボエンジンのマイルドハイブリッド仕様が搭載された。最高出力は116ps、最大トルクは220Nmと、スペック的には大人しい仕様だが、これでも従来の1Lに比べて最大トルクは20Nmも向上しているので不足はないはず。
走行状況に応じて2気筒を休止するACT(アクティブ・シリンダー・マネジメント)機構も搭載するので、WLTCモード燃費は18.4km/Lと、経済性と実用性のバランスがとれたユニットといえる。
今回の試乗期間は大型連休を挟んだため、これを機に長距離移動にも活用。長距離が得意と謳うTDIに比べてどれほどの実力なのか、以前から気になっていた。
だが、このeTSIアクティブは高速道路を使っての長距離移動が実に快適だった。もともと欧州車の得意とする領域だが、昨今120km/h区間も増えた高速道路では、1.5L化によって生まれた少しばかりの余裕が高速走行で効く。120km/h辺りの巡航は大得意。気筒休止やコースティングも活用しながら実になめらかに、そして快適に移動ができたのだ。