2025年、日本導入50周年を迎えたフォルクスワーゲン ゴルフ。Motor Magazine誌では、この記念すべき節目の年にゴルフ各モデルの実力を多角的に検証するマンスリーレポート企画をスタート。その第2弾は、前回のホットなR ヴァリアントから一転、マイルドな「ゴルフ ヴァリアント eTSIアクティブ」にバトンタッチ。(Motor Magazine 2025年7月号を再構成 撮影:平野 陽)
ロングドライブでは「トラベルアシスト」を活用、低燃費も実現

トラベルアシストONで法定速度にセットすれば長距離ドライブでの疲労は軽減。対応車速は0〜210km/hまで。
最新版の同一車線内全車速運転支援システム「トラベルアシスト」も活用しつつ、夜間時にはIQライトの明るさに助けられながら、半日で700km弱走行してしまった。驚いたのは、メーターに表示される走行可能距離が340kmを示していたこと。燃費計の数値を見ると、20km/Lを超えていた。
こうした長距離移動の度に大切にしているのは、シートが自分の体型に対して合うかどうか、そしてドライビングポジションの自然さ、しっかりとした直進安定性とロードホールディング性能も欠かせない。やや重めのステアリングホイール、柔らかすぎない足まわりといったゴルフ ヴァリアントの基本設計も、自分にとってはまさに理想のパッケージだった。
そんな中での個人的お気に入りは装着されていた205/55R16のタイヤ。この比較的ハイトのあるタイヤと足まわりとのバランスが絶妙。高速域でのコーナーリングには少し物足りなさもあるが、日常使いにはむしろ好ましい。リアの足まわりはトレーリングアーム式で、ゴルフの伝統的な味わいを継承している点も見逃せない。
段差などの衝撃をタイヤも使って巧みにいなすこの「古き良き」乗り味は、eTSIの「アクティブ」もしくは「アクティブベーシック」でしか味わえない。同じアクティブでもTDIや他のグレードは4リンクでタイヤサイズも異なる。この差は次回以降、他グレードでも試してみたい。