eTSIとTDIどちらを選ぶか悩ましい選択

4人家族では持て余すほど、広くて使い勝手の良いゴルフヴァリアントの荷室。その容量は通常時611L、最大時で1642Lとなる。後席の60:40分割やセンタースルー、パーテーションネットとひと通りの機能を備える。
こと実用性に関しては申し分ない。ハッチバック比でホイールベース50mm、全長では345mmも拡大されている。後席の広さはもちろんだが、荷室も5名乗車時で611Lの容量を誇る。家族4人で移動した際に荷物を満載しても持て余すほど。後席も60:40でアレンジが可能なので、さまざまな用途に対応できるのもゴルフ ヴァリアントならではの魅力だ。
今回は長距離移動が多かったが、日々都心での渋滞などをこなしながらのトータル燃費は18.2km/L。112ページのTDI燃費チャレンジ企画もぜひ読んでほしいが、TDIほどではないにしてもeTSIのこの実燃費は優秀と言えるのではないだろうか。
実際のところ、燃料代は軽油の方が安いので、経済性はTDIの方が上なのだが、装備差が少ない「アクティブベーシック」同士で比べても、eTSIが363万9000円なのに対して、TDIは410万円と、その価格差は約50万円。車両価格を考えると、どちらを選ぶか悩ましい。
今回レポートした「eTSIアクティブ」の車両価格は393万9000円。オプションのテクノロジーパッケージ(24万2000円※1)とディスカバーパッケージ(17万6000円※2)が装着されて、総額は435万7000円となる。もちろんそれで装備に不足もなく、燃費・快適性・実用性のバランスを考えると、コストパフォーマンスは非常に高い。
エントリーモデルでもこの実力。第2回にして、やはりゴルフは世界のベンチマークなのだとあらためて実感した。

北へと約700km走らせると、長い冬を終えて、遅めの春を迎えた青森県の秘境でチルタイム。都内ではやっと落ち着いたスギ花粉をぶり返しながら、ゴルフヴァリアントと新緑の組み合わせにうっとりした一枚。
※1 LEDマトリックスヘッドライト/スタティックコーナリングライト/ダイナミックコーナリングライト/ダイナミックライトアシスト/オールウェザーライト/ヘッドアップディスプレイ/パワーテールゲート/イルミネーション付きエンブレム/LEDテールランプ
※2 フォルクスワーゲン純正インフォテインメントシステム〝Discover〟(SSDナビゲーションシステム、通信モジュール内蔵、MP3/WMA再生ほか)
【ゴルフ日本導入50周年記念】ゴルフ ヴァリアントeTSI アクティブ マンスリーレポート
試乗期間:2025年4月15日〜5月12日
走行距離:2869km
平均燃費:18.1km/L