ドライブフィールを向上させるステアリングパドル
街中での走りはとてもいい。加速性能に不満はまったく感じられないし、メーターもブルーが基本の落ち着いた表示で好印象だ。交通状況にもよるが、この季節はエアコンを稼働させる必要がないときもあり、そんなときは7km/kWh台の電費が表示されることもあった。通常は、6km/kWh台半ばから後半といったところだ。
コナ Nラインには、ステアリングパドルが装備されている。これは回生の強さを4段階で変えることができるもので、左を引くと回生が強くなり、右を引くと弱くなる。ちなみにACC作動中はパドルからの入力はキャンセルされるので回生の強さは変更できない。このあたりもよくできていると感心するところだ。

ステアリングに配置されたパドルで、走行中に回生力を変えることができる。
バッテリーに電気を貯めて走れるBEVは大きな蓄電池としての活躍も期待できる
充電のことにも少し触れたい。DC(急速)充電口もAC(普通)充電口もフロントバンパーに用意されている。オープン用のスイッチがあり、そこを押すとこの充電口の蓋が開くのだ。またここにはLED照明もあり暗い場所でもDCとACを間違えることはない。
BEVに乗っているとお気に入りの充電スタンドができる。最近では新しい充電スタンドが設置されたり、順次古いものから高出力タイプに変更されたりしていることもあるので、お気に入りスタンドも次第にアップデートされている。充電したいときは、それらの中から曜日や時間、充電中にやりたいことなどによって充電スタンドを選んでいるのである。
また充電スタンドは、狭い場所に駐車しなくてはならないこともよくあるのだが、コナの場合、充電用の駐車スペースが狭いと感じるような場面はこれまでまったくない。こんなところも日本で使うにはかなりメリットの大きい、コンパクトサイズのBEVであると言っていいだろう。
さらにコナには、100V、最大出力1360WのV2L機能も装備されている。クルマに付属している専用のアダプタを充電口に差し込んで使用するのだが、「大きなバッテリーに電気を貯められる」「貯めた電気を運べる」などのメリットは大きい。まさに人を乗せて動くことができる蓄電池である。外出時に、このV2L機能を使って外でコーヒーを入れて飲みたい、と思うような季節がもうすぐそこに来ている。

フロントバンパーに急速&普通充電口を配置。またここは閉め忘れて走ると警告が表示される。