フェラーリは2025年9月9日(現地時間)、最新のスーパーカーとなる「849 Testarossa(テスタロッサ)」と、そのオープントップモデル「849 Testarossa Spider(テスタロッサスパイダー)」を発表した。SF90ストラダーレとSF90スパイダーの後継として、マラネッロのエンジニアリングとデザインが到達した新境地であり、過去への敬意と未来への大胆な挑戦が凝縮されている 。

伝説のDNAに最先端の空力を融合した美しいエクステリアデザイン

849テスタロッサのデザインは、1970年代のスポーツプロトタイプからインスピレーションを得たシャープで幾何学的なラインが特徴だ。そのフォルムは単なる美しさのためだけにあるのではない。機能とデザインの相乗効果によって、驚くべき空力性能を実現している。

車速250km/hでの総ダウンフォースは415kgに達し、これはSF90ストラダーレから25kgの増加だ。フロントアンダーボディには3組のボルテックスジェネレーターが再設計され、フロントのダウンフォースを20%向上させている。

また、リアには伝説の512Sから着想を得た「ツインテール」アーキテクチャーが採用され、リアのダウンフォースに10%貢献している。

特筆すべきは、SF90および296 GTBから継承された可動式リアスポイラーだ。このスポイラーはボディと一体化しており、わずか1秒足らずでロードラッグ仕様からハイダウンフォース仕様へと切り替わる。ハイダウンフォース時には最大100kgのダウンフォースを生み出し、あらゆる状況で最大限の性能を引き出す。

824テスタロッサ スパイダーは歴代モデルでも存在しなかった市販オープントップ仕様として注目を集める。走行中でもわずか14秒で開閉できるリトラクタブルハードトップ(RHT)が採用されており、これによりクーペとスパイダー、どちらの魅力も両立させている。

さらに、特許取得済みのウィンドキャッチャーシステムがシート後方に装備され、ルーフ開放時のキャビン内の乱気流を最小限に抑え、快適なオープンエア体験を提供する。

F1直系の操作系とクラフトマンシップが融合するコクピット

849テスタロッサのインテリアは、往年のテスタロッサを想起させる水平基調のレイアウトをベースに、最新のテクノロジーを融合させた空間となっている。

中央には大型デジタルディスプレイを備え、メーターやナビゲーション、ハイブリッドシステムのエネルギーフローを直感的に表示。操作系はドライバー正面に集約され、F1マシン由来のステアリングスイッチと「マネッティーノ」によって走行モードを自在に切り替えられる。

素材には上質なレザーやカーボン、アルカンターラを使用し、ハンドクラフトの精緻な仕上げがフェラーリらしい特別感を演出。伝統のデザインコードを継承しつつ、最先端の機能美とラグジュアリーを融合させたコクピットである。

画像: 水平基調のデザインに最新の大型ディスプレイを融合したインパネ。F1由来のステアリングスイッチやマネッティーノを備え、伝統と先進を両立する。

水平基調のデザインに最新の大型ディスプレイを融合したインパネ。F1由来のステアリングスイッチやマネッティーノを備え、伝統と先進を両立する。

画像: 上質なレザーとアルカンターラを組み合わせたシートは、精緻なハンドクラフト仕上げ。快適性とホールド性を兼ね備え、長距離からサーキット走行までドライバーを支える。

上質なレザーとアルカンターラを組み合わせたシートは、精緻なハンドクラフト仕上げ。快適性とホールド性を兼ね備え、長距離からサーキット走行までドライバーを支える。

画像: 849テスタロッサスパイダーはオープン走行時でも高い快適性を誇る。

849テスタロッサスパイダーはオープン走行時でも高い快適性を誇る。

849テスタロッサはフェラーリが次世代に向けて歩み出す象徴的なモデルだ。V8ツインターボという現実的な選択肢に、電動モーターを組み合わせることで、環境性能とドライビングプレジャーの両立を実現している。

往年のファンにとっては感動的な復活であり、若い世代にとっては新たな憧れの象徴となるだろう。伝統と革新を融合させた849テスタロッサとスパイダーは、スーパーカーの未来を切り拓く存在であり、フェラーリの新時代を告げる旗手となるに違いない。

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