「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、マツダ アテンザワゴンだ。

マツダ アテンザワゴン(2012年:3代目フルモデルチェンジ)

画像: アテンザ ワゴンのホイールベースは2750mmで、セダンの2830mmより短くなっている。Lパッケージは19インチ ホイールを標準装備。

アテンザ ワゴンのホイールベースは2750mmで、セダンの2830mmより短くなっている。Lパッケージは19インチ ホイールを標準装備。

アテンザのディーゼルは以前にテストコースでのレポートをお届けしたが、ようやく公道で試すことができた。その姿をあらためて見ると、低く構えたグリル下側をクロームで縁取り、精悍なヘッドライトへとつながるキリリとした顔立ちが頼もしい。ボディサイドに変化をつける特徴的なキャラクターラインも良いセンスだし、全体が引き締まっていて緊張感がある。

近年のマツダのデザインコンセプト、「魂動(こどう)」が明快に結実したアテンザは、素直にカッコいいといえる。もっとも、デザインのために費やしたサイズがかなりあるようで、全長が4800mm(セダンは4860mm)もある割に、期待したほど後席の足下スペースが広くないとか、ボンネットフードはもう気持ち短い方が良いのでは、といった不満も多少はあるが、日本生まれのDセグ セダン&ワゴンとしては、久々にときめくスタイリングの持ち主であるのは確かだ。

インテリアもマツダ車としては質感の面でかなり頑張っている。しっかり金属の質感を表現している光り物が効いているし、本革内装のLパッケージに採用されるインパネのボルドーパネルも華やかだ。

コクピットは低めの着座位置で、大きなセンターコンソールと湾曲したドアトリムで包まれ感を出しているが、視界がよいので適度に開放感もある。シートも立体的でフィット感も良好だ。操作系のレイアウトは整然としていてわかりやすい。ただ、ナビゲーション画面を囲むスイッチは少し遠く、インパネ左下に集められた走行支援系のボタンは視線移動が大きめなのが残念なところだ。

画像: メーター、スイッチ類やシフトレバーの位置は「見て操作する」という運転時の動作の流れを重視して配置された。

メーター、スイッチ類やシフトレバーの位置は「見て操作する」という運転時の動作の流れを重視して配置された。

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