全長約4.2mのコンパクトBEV、EX30のラインナップが従来の1グレードから5グレード展開に拡大。これにともない車両価格帯も「プラス」の479万円から「クロスカントリー」の649万円まで幅広くなった。その中から、2モーター式4WDシステムを採用するアッパーグレードに試乗し、その特性を確認した。(写真:永元秀和)

グレード名称にある「パフォーマンス」の意味

このモデル、2モーターの4WDではあるがフルタイムではなく、走行状況に合わせてフロントモーター側のクラッチ制御によりRWDと4WDを切り替えるシステムとなる。これにより走行性能と電費性能の両立を図っていることに加えて、フロント側にはトルクベクタリング機能を採用することで旋回性能も高めている。

試乗ルートとしたワインディングロードでは、強力なモーターにより登坂路でもしっかり加速するうえに、タイトなコーナーでハンドルを切り足したり切り戻しすることなく、思ったとおりのラインを通過できる素直なハンドリング性能を楽しむことができた。

画像: フロントシートのクッション形状を2026年モデルで変更。座面先端を約1.5cm高めて、座り心地を改善しているという。

フロントシートのクッション形状を2026年モデルで変更。座面先端を約1.5cm高めて、座り心地を改善しているという。

サスペンションは、RWDモデルよりフロント側が硬めにセッティングされているというが、これは100kgほどの車両重量の増加に対応したもので、コーナリング中の印象を変化させるほどではない。ゆったりしたロールとしなやかな足さばきで路面の凹凸を吸収する、あくまでボルボらしさを存分に感じられるモデルだ。

助手席でこの試乗に同行したカメラマンに聞くと、「これだけ足が動いてロールもしてくれると、ワインディングでの乗り心地も良い」と好印象だったようだ。

画像: レスポンシブルウールを30%、リサイクルポリエステルを70%使用したテイラード・ウール・ブレンドシートを標準装備。

レスポンシブルウールを30%、リサイクルポリエステルを70%使用したテイラード・ウール・ブレンドシートを標準装備。

グレード名にある「パフォーマンス」という単語を見ると、スポーツ走行性に特化したモデルであるかのように思ってしまうが、実のところモーターパワーの大きさを表すもの。走行中の静粛性が高く、加減速もスムーズと、運転手だけでなく同乗者にとっても快適性の高いモデルといえそうだ。

EX30 ウルトラ ツインモーター パフォーマンス 主要諸元

●全長×全幅×全高:4235×1835×1550mm
●ホイールベース:2650mm
●車両重量:1880kg
●モーター:交流同期電動機
●前モーター最高出力:115kW(156ps)/6000-6500rpm
●後モーター最高出力:200kW(272ps)/6500-8000rpm
●前モーター最大トルク:200Nm/5000rpm
●後モーター最大トルク:343Nm/5345rpm
●バッテリー総電力量:69.0kWh
●WLTCモード航続距離:535km
●駆動方式:4WD
●タイヤサイズ:245/40R20
●車両価格(税込):629万円

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