2025年11月6日〜9日、WRC第13戦ラリー・ジャパンが愛知県豊田市の豊田スタジアムを起点に、愛知・岐阜エリアのターマック(舗装)路で開催され、トヨタのセバスチャン・オジェが優勝。2位にはエルフィン・エバンス、3位にはサミ・パヤリが入り、トヨタが1-2-3フィニッシュを達成した。土曜日午前中まで首位争いを展開していた勝田貴元はSS11でデイリタイアとなり、最終日に再走したものの総合17位に終わった。

タイトルを争う一騎打ちはオジェがエバンスを振り切る

ヒョンデ勢がスタートから不振、前戦の優勝でタイトル争いに食い込んできたトヨタのカッレ・ロバンペラも金曜日にサスペンションを痛めて後退し、土曜日の勝田のアクシデントで、優勝争いはやはりタイトルを争うエバンスとオジェの一騎討ちとなった。

オジェが徐々に差を広げて迎えた最終の日曜日は雨。この日は、ステージ前半のスプリットタイムではエバンスがリードするものの、ステージ後半でオジェがその差を削り、フィニッシュしてみれば最終的にオジェがエバンスをわずかに上回るタイムを出すという展開が続く。

そして11.5秒にその差が広がって迎えた最終パワーステージでも、オジェはエバンスをわずか0.1秒上回るベストタイムをマーク。見事優勝を飾るとともに、優勝、日曜単独のスーパーサンデー、最終パワーステージでいずれも1位となり、35点満点を獲得することになった。

エバンスはなんとかポイントリーダーの座は守ったもののその差はわずか3点に。最終戦サウジアラビアは先頭スタートが不利なグラベル(未舗装路)ラリーなだけに、ランキング2番手のオジェが優位かとも思われるが、誰もが未知の初開催ラリーはサファリ並みの悪路という情報もある。「パンクがすべてを決めてしまう、そんなクジ引きのような展開にならないことを祈るよ」と逆転タイトルを狙うオジェは真剣な表情で気を引き締めた。

画像: エルフィン・エバンスとセバスチャン・オジェ。ドライバーズタイトルをかけて、最終戦ラリー・サウジアラビアではトヨタのチームメイト同士の戦いとなる。

エルフィン・エバンスとセバスチャン・オジェ。ドライバーズタイトルをかけて、最終戦ラリー・サウジアラビアではトヨタのチームメイト同士の戦いとなる。

その最終戦、ラリー・サウジアラビアは、11月26日から29日にかけて、サウジアラビア西部のジェッダを起点として開催される。サウジアラビアでWRCが開催されるのは初めて。ジェッダ周辺の山岳エリア、火山地帯、砂漠の道が戦いの舞台となる。(文:新村いつき)

2025年 WRC第13戦ラリー・ジャパン リザルト

2025年 WRC第13戦ラリー・ジャパン 結果

1位:S.オジェ(トヨタ GRヤリス ラリー1)3h21m08.9s
2位:E.エバンス(トヨタ GRヤリス ラリー1)+11.6s
3位:S.パヤリ(トヨタ GRヤリス ラリー1)+2m16.6s
4位:O.タナック(ヒョンデ i20N ラリー1)+3m18.1s
5位:G.ミュンステール(フォード・プーマ ラリー1) + 6m48.7s
6位:K.ロバンペラ(トヨタ GRヤリス ラリー1)+7m01.5s
7位:O.ソルベルグ(トヨタ GRヤリス ラリー2) +9m35.5s
8位: A.カション(トヨタ GRヤリス ラリー2))+10m41.6s
9位:N.グリアジン(シュコダ・ファビア ラリー2) +11m36.2s
10位:Y.ソラン(トヨタ GRヤリス ラリー2) +12m26.0s
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17位:勝田貴元(トヨタ GRヤリス ラリー1)40m24.6s

2025年 WRC第13戦ラリー・ジャパン スーパーサンデー 結果

1位:S.オジェ(トヨタ GRヤリス ラリー1)48m13.9s
2位:E.エバンス(トヨタ GRヤリス ラリー1)+5.1s
3位:K.ロバンペラ(トヨタ GRヤリス ラリー1)+33.6s
4位:O.タナック(ヒョンデ i20N ラリー1)+43.9s
5位:勝田貴元(トヨタ GRヤリス ラリー1)+52.9s

2025年 WRCドライバーズランキング(第13戦終了時)

1位 E.エバンス(トヨタ)272
2位 S.オジェ(トヨタ )269
3位 K.ロバンペラ(トヨタ)248
4位 O.タナック(ヒョンデ)213
5位 T.ヌーヴィル(ヒョンデ)166
6位 勝田貴元(トヨタ)111
7位 A.フルモー(ヒョンデ)96
8位 S.パヤリ(トヨタ)94

2025年 WRCマニュファクチャラーズランキング(第13戦終了時)

1位 トヨタ 692
2位 ヒョンデ 464
3位 Mスポーツ フォード 191

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