伝説として始まり、革新へと至ったスーパーカーたち。1970年代の懐かしいモデルから現代のハイパースポーツまで紹介していこう。今回は、日産 GT-Rだ。

日産 GT-R(NISSAN GT-R:2007〜2025)

第1世代の「スカイライン 2000GT-R」、1989年に復活した第2世代の「スカイライン GT-R」・・・と伝説を引き継いできたGT-Rも、2002年の排出ガス規制により再び姿を消した。それから約5年、2007年の東京モーターショーでスカイラインの冠を外した「GT-R」がワールドプレミアされた。

画像: 日産の技術の粋を尽くした感もある日産GT-R。V6エンジンはフロントアクスル後ろにありフロントミッドシップ的だ。

日産の技術の粋を尽くした感もある日産GT-R。V6エンジンはフロントアクスル後ろにありフロントミッドシップ的だ。

それまでのスカイライン GT-Rは高性能なスポーツカーではあったが、スーパースポーツカーとは呼び難かった。だが第3世代のGT-Rは、日本を代表するスーパースポーツカーでありグローバルカーとして企画された。

スカイライン時代はストレート6にこだわってきたエンジンは、運動性も考慮して3.8LのV6ツインターボ「VR38DETT」へと換装された。プラズマコーティング ボアシリンダーやエキゾーストマニホールド一体型ツインターボ等によって、3200~5200rpmの広いレンジで588Nm(60kgm)の最大トルクを発生。最高出力は353kW(480ps)/6400rpmを実現した。

排気2次エアシステム採用と低負荷運転時において40kgmの高トルクを発生するエンジン特性によって、クラストップの低燃費とクリーンな排出ガスを実現(平成17年基準排出ガス50%低減レベルに適合)したのも新時代のスーパーカーとして特筆される部分だ。さらに年次改良を重ねて年々バージョンアップした。

画像: 熟練の職人によって手組されるVR38DETT型V6エンジン。デビュー時の最高出力は480psだが、その後年々パワーアップしていった。

熟練の職人によって手組されるVR38DETT型V6エンジン。デビュー時の最高出力は480psだが、その後年々パワーアップしていった。

駆動方式こそ第2世代と同様のフロントエンジンの4WDではあるが、クラッチ/トランスミッション/トランスファーを車両後方に移動させ、リアファイナルドライブと一体化した世界初の「独立型トランスアクスル4WD」を採用。新開発のGR6型デュアルクラッチトランスミッション(DCT)を採用したことも注目された。

これはパドルシフトによる素早い変速と、ボルグ・ワーナー製シックスプレートデュアルクラッチの直結制御により、駆動力をアクセル操作で意のままにコントロール可能なもの。これで強力な加速とエンジンブレーキに対応することでダイレクト&リニアな走りを実現している。これらのメカニズムもエンジン同様に年次改良を重ね、走りの質を磨いている。

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