2025年、日本導入50周年を迎えたフォルクスワーゲン ゴルフ。Motor Magazine誌では、この記念すべき節目の年にゴルフ各モデルの実力を多角的に検証するマンスリーレポート企画をスタート。その第5弾は、ハッチバックの「GTI」から「eTSI Rライン」にバトンタッチ。(Motor Magazine 2025年10月号を再構成 撮影:永元秀和)

快適性とスポーティさを両立

画像: 外観にもRライン専用パーツが多数。アクティブは16インチ、スタイルは17インチなので、標準ゴルフではRラインが唯一の18インチホイール装着車。

外観にもRライン専用パーツが多数。アクティブは16インチ、スタイルは17インチなので、標準ゴルフではRラインが唯一の18インチホイール装着車。

実際に走らせると、その印象はさらに強まった。同じエンジンを積むeTSIスタイルと比べても、走りはむしろGTIに近い。専用サスペンションは減衰力が高められているのだろう。直進安定性だけでなく、高速コーナーでの安定感が一段と高まり、姿勢の乱れが少ない。にもかかわらず、段差や継ぎ目で不快になることはなく、18インチタイヤとのバランスも良好。落ち着いた走りからスポーティな走りまで、幅広く応えてくれるのだ。

さらに印象的なのは、安定した姿勢がドライバーの操作感に直結していることだ。ハンドルもブレーキも、すべての入力がスムーズで上質に感じられる。流れに沿って加速し、そのままアクセルペダルを離してコースティングするような日常の場面でも、挙動が乱れない足まわりが心地よい走りをもたらしてくれる。Rラインの専用シートやステアリングホイールが身体とマッチすることで、日々の快適さと運転の楽しさが高い次元で両立されているのだ。

こうして各モデルを乗り継いで感じるのは、やはりゴルフというクルマの懐の深さである。eTSIスタイルを「ちょうどいいゴルフ」と書いたことがあったが、Rラインに触れるとまた違った一面を発見する。スポーティさと上質さを兼ね備えたRラインは、ゴルフの上位モデルにふさわしい存在だと実感した。

一方で、面白いのは、だからと言って以前試乗したベーシックモデルのアクティブでも決して不満があったわけではないということだ。エンジンパワーや足まわりが異なっても、アクティブにはアクティブのベーシックなゴルフらしさが詰まっている。当然、そこに価格差や装備差も出てくるので、購入時には要検討となるのだが、各ゴルフのキャラクターを理解したうえで選んでほしい。

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