アウディのベストセラーモデルA4シリーズを引き継ぐ、新しいモデルシリーズとしてA5が誕生した。セダンとステーション(アバント)の2タイプを用意し、新時代のアウディらしい内外装デザインを実現。TFSIの150kW仕様「アウディ A5 アバント TFSI クワトロ 150kW Sライン」は、軽快感もありつつ、コーナーリングではクワトロならではの安心感を見せた。(Motor Magazine 2025年5月号より/文:大谷達也、写真:平野 陽)

ていねいに作り込まれた新世代アウディの走り

乗り始めるまではやや不安だった。なぜなら、2024年10月の国際試乗会で乗ったTFSIクワトロは発進時の動き出しがややもっさりとしていたほか、エンジンを高回転域まで引っ張るとガサついたノイズが耳についたからである。

ところが、この日本仕様のTFSIクワトロはだいぶ様子が違った。発進時の反応は、とびきりシャープとまではいえないものの、決して遅いとは言い切れないレベル。しかも、エンジンを高回転域まで回しても、質感の高いノイズが多少聞こえる程度で、うるさいとはまるで思わなかった。また、エンジン音に限らず静粛性は全般的に良好で、ロードノイズや風切り音もほとんど気にならない。これだけでひとクラス上のクルマに乗っているような気分を味わえるから面白いものだ。

乗り心地はダンピングが効いたドッシリとしたタイプから、やや弾むような軽快感が味わえるものに生まれ変わった。それでもタイヤの路面への当たり方はソフトなので、快適性は良好だった。

画像: 試乗時は雨も降っていたが、電子制御クラッチのクワトロ4WDで前後トルクを最適化。雨のワインディングロードでも安定かつ安心して走ることができた。

試乗時は雨も降っていたが、電子制御クラッチのクワトロ4WDで前後トルクを最適化。雨のワインディングロードでも安定かつ安心して走ることができた。

こうした乗り心地以上に印象的だったのがステアリングフィーリングが大きく見直されたこと。従来よりもステアリング系の感触がはるかにカッチリとしたものになり、わずかな操舵でもレスポンスよく反応するようになったのだ。聞けば、ステアリングシャフト上に設けられたシャフトの捻れ量を検出するパワーステアリング用センサーを高感度なものにすることで、従来よりカッチリした印象を生み出すことに成功したという。

今回の試乗は生憎のウエットコンディションとなったが、クワトロのおかげもあって安心感はバツグン。ワインディングロードでは、ドライ路面を走るスポーツカーと変わらないコーナリング性能を示して、私を驚かせたのである。

ホイールベースが7cm延長されたプロポーションはアウディらしいまとまりの良さが印象的。デジタル化を推し進めたインテリアはクオリティ感が高いうえにデザイン性も優れていて、エバーグリーンな魅力を漂わせる。シャシ面に新たな息吹が感じられる一方で、フォーリングスらしいていねいな作り込みが随所に息づいている新型A5は、新世代アウディを象徴する佳作といえるだろう。

アウディ A5 アバント TFSI クワトロ 150kW Sライン 主要諸元

●全長×全幅×全高:4835×1860×1470mm
●ホイールベース:2895mm
●車両重量:1820kg
●エンジン種類:直4DOHCターボ
●総排気量:1984cc
●最高出力:150kW(204ps)/4300-6000rpm
●最大トルク:340Nm/2000-4000rpm
●燃料・タンク容量:無鉛プレミアム・60L
●トランスミッション:7速DCT
●駆動方式:4WD
●タイヤサイズ:245/35R19

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