2011年のロサンゼルス(LA)モーターショーで初代ポルシェ パナメーラ GTSが世界初公開され、2012年になって、その国際試乗会がスペイン・アスカリサーキットを起点に開催された。「GTS」の名はポルシェ・スポーツの象徴であり、ポルシェにとって極めて重要なもの。歴代、「GTS」こそが最もポルシェらしいモデルと言われてきた。ここでは、Motor Magazine誌が参加した国際試乗会の模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2012年4月号より)

NAらしいピックアップの良さ、高速になるほど快感が増す

エンジンのフィーリングはとくに低中速域では4Sと大きく変わるところはない。しかし自然吸気らしいピックアップの良さは抜群。さらに、新採用のサウンドシンポーザーによって室内にはエンジンサウンドがダイレクトに響き、気分を昂揚させる。

とはいえ、本領が発揮されるのはやはり高回転域だ。最高出力の発生回転数、レブリミットともに4Sより上に設定されているおかげで、自然吸気スポーツエンジンらしいトップエンドの伸びとパワー感を、一層満喫できるのである。シリンダーシャットオフによるPDKのますます歯切れ良い変速ぶりと相まった加速は、まさに痛快そのものだ。

なお、この時には標準装着のスポーツエキゾーストをオンにしてことをお勧めしおく。さらに刺激が高まることは請け合いである。

画像: レザーとアルカンターラが多用された質感の高い室内。パドルシフトが標準装備。ハンドルのリム12時の位置にマーキングが施されスポーツ感も演出する。

レザーとアルカンターラが多用された質感の高い室内。パドルシフトが標準装備。ハンドルのリム12時の位置にマーキングが施されスポーツ感も演出する。

フットワークもまた、速度を上げれば上げるほど快感が増すという印象だ。とくにサーキットでの走りっぷりにも心底やられてしまった。「SPORT PLUS」モードではアクセルレスポンスがさらに鋭さを増し、サスペンションも無駄な姿勢変化を完璧に抑え込む。

ターンインはフロントエンジンであることを忘れさせるぐらい素直で、その後の旋回姿勢も自由自在。ハンドルまかせでも気持ち良く曲がれるし、前荷重のまま少し待つかアクセルペダルを一旦抜いてやれば、絶妙なニュートラスステアで立ち上がるのも難しくない。後席の存在など意識から完全に消し飛んでしまうほど素晴らしい一体感に浸ることができるのだ。

実は、懐深くコントローラブルな走りにすっかり魅入られて、気づけばサーキットを連続で十数周も走り回ってしまったのだが、帰路のパナメーラGTSは、PDCCが軽く鳴きを発生させていたこと以外、何事もなかったように快適な移動時間を楽しませてくれた。こうした部分も、やはりさすがポルシェである。

個人的には、パナメーラが本来あるべき姿になった、そんな印象すら受けたパナメーラGTS。筆者と同じようにスポーツカーとしてのポルシェに魅入られ、惚れ込んでいる人ならば、絶対に気に入るに違いない。(文:島下泰久)

ポルシェ パナメーラ GTS 主要諸元

●全長×全幅×全高:4970×1930×1410mm
●ホイールベース:2920mm 
●車両重量:1940kg
●エンジン:V8DOHC
●排気量:4806cc
●最高出力:316kW(430ps)/3500rpm
●最大トルク:520Nm(53.0kgm)/3500rpm
●トランスミッション:7速DCT(PDK)
●駆動方式:4WD
●0→100km/h加速:4.5秒
●最高速:288km/h
●車両価格:1554万円(2012年当時)
※EU準拠

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