2026年2月に一部改良を受けたトヨタ ヤリス ハイブリッドZに試乗。35.4km/Lという圧倒的な低燃費に加え、静粛性や乗り心地、日常での使い勝手まで着実に進化していた。派手さではなく「熟成」によって完成度を高めた、いま乗るべきコンパクトカーの実力に迫る。(写真:永元秀和)

低燃費だけでは終わらない上質ハイブリッド

今回試乗したZグレードは、1.5Lハイブリッドを搭載する実質的な最上級仕様だ。

ハイブリッドシステムを搭載する関係で車両重量は1090kgと、ヤリスの中では比較的重い部類に入る。ただし、同じ1.5Lモデルとの重量差は約60kgに抑えられている。そのため走りに鈍さは感じない。むしろモーターアシストによる低速域の力強さが加わったことで、街中から高速道路まで余裕ある加速フィールを味わえる。

とくに印象的だったのは静粛性の高さだ。1Lモデルが軽快さを武器にしているとすれば、ハイブリッド車にはワンランク上の上質感がある。アクセルペダルの操作に対する反応も自然で、エンジンが始動しても不快なノイズは少ない。コンパクトカーであることを忘れさせる洗練度だ。

画像: 今年2月の改良でエクステリアにも変更。ブラック加飾のドアミラーとシャークフィンアンテナが採用された。

今年2月の改良でエクステリアにも変更。ブラック加飾のドアミラーとシャークフィンアンテナが採用された。

そして、このモデル最大の武器はやはり燃費性能だろう。WLTCモード燃費は35.4km/L。同じ1.5Lガソリンモデルが20.3km/L、1Lモデルが20.2km/Lであることを考えると、その差は圧倒的だ。

今回の試乗では、市街地からワインディングロードを含めてとくに燃費は気にせずに約300kmを走行したが、燃費計の表示は25.6km/Lを記録。しかも燃料タンク容量は36Lだから、満タンで900km近い航続距離となる。給油回数が減る恩恵は、日常使いにおいて想像以上に大きいだろう。

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