2026年2月に一部改良を受けたトヨタ ヤリス ハイブリッドZに試乗。35.4km/Lという圧倒的な低燃費に加え、静粛性や乗り心地、日常での使い勝手まで着実に進化していた。派手さではなく「熟成」によって完成度を高めた、いま乗るべきコンパクトカーの実力に迫る。(写真:永元秀和)
数字だけでは語れない、ヤリスの完成度
トヨタがグローバルに展開するコンパクトカー、ヤリス。日本では5ドアハッチバックのヤリス、SUVのヤリスクロス、そしてスポーツモデルのGRヤリスという3シリーズを展開し、2025年の登録車販売ではシリーズ合計16万6533台を記録。カローラシリーズを上まわり、再び登録車販売首位へ返り咲いた。
だが、その数字以上に興味深いのは、ヤリスというクルマが完成度を高めていることだろう。実は少し前、とある地方空港から目的地までの移動でレンタカーのヤリスを運転したばかりだった。乗ったのは1Lエンジンを積む廉価グレード。登録から約1年の個体で距離も2万km走っていたが、下道をトコトコと流し、ときには峠道を越えるような移動でも、実に気持ちよく走る。車体は軽くて見切りもいい。ハイブリッド車でもないのに燃料計はぜんぜん減らない・・・。
「ひとりで移動するなら、コンパクトハッチバックで十分かもしれない」そんなことを感じていたタイミングで、新たな広報車両が入ったという連絡が。そこで試乗したのが、2026年2月に一部改良を受けたヤリス ハイブリッド Z(FF)である。

ヤリスのボディサイズは全長3950×全幅1695×全高1495mmとコンパクト。ホイールベースは2550mmで、最小回転半径は5.1mとなる(Zグレード)。
現行ヤリスのパワートレーンは、1Lと1.5Lの3気筒ガソリン、そして1.5Lハイブリッドの3種類。駆動方式はFFを基本とし、1.5Lモデルには4WDも設定。さらに1.5LガソリンFFには、いまや希少な6速MTもラインナップされる。
