レクサスSC430、プジョー406スポーツ、トヨタ プログレに続く、旧車を実際に購入していろいろ楽しむ連載(大変、お久しぶりです)「ちょいふるジョイフル」第三弾は、14代目クラウンと相成った。通称「リボーン」・・・14代目との付き合いを通して、クラウンというクルマが体現していた「日本の最上級サルーン」としての価値と、「最後のアスリート」の魅力を、改めて検証してみたい。

「ザ・日本のセダン」の良さを、改めて見直したい

さて今さら改めて14代目アスリートを見てみると、その巧みなデザイン性に感心させられる。確かに、稲妻が走っているようなフロントグリルの造形など、当時初めて見た時は少々デコレートが過ぎている感があった。けれど、アグレッシブかつシャープなフェイスデザインが一般化している今では、違和感なし。かえって古臭さを感じさせないのは、いい具合に時代を先取っていた、という感じさえする。

画像: マイナーチェンジ時に、全12色のジャパンカラーセレクションパッケージを設定。写真はそのうちの代表として選ばれた5色だ。写真左から仄(ホノカ)、紅(クレナイ)、天空(ソラ)、常盤色(トキワイロ)、胡桃(クルミ)…だと思われる(リリースに明記されていないので、独自に照合)。

マイナーチェンジ時に、全12色のジャパンカラーセレクションパッケージを設定。写真はそのうちの代表として選ばれた5色だ。写真左から仄(ホノカ)、紅(クレナイ)、天空(ソラ)、常盤色(トキワイロ)、胡桃(クルミ)…だと思われる(リリースに明記されていないので、独自に照合)。

挑戦的と言えば、カラーバリエーションの展開でも話題を集めていた記憶がある。「リボーンピンク」(2013年に発売)はさすがにやりすぎだったような気もするけれど、「空色edition」とか「若草色edition」という、国産最上級サルーンにはありえなかった明るく爽やかな特別色は、高級車ながら新たな華やかさを感じさせるものだった。

マイナーチェンジ時には「日本ならではの繊細な色合い」を謳う12色の「ジャパンカラーセレクションパッケージ」を展開し、文字どおり多彩な個性が与えられることになった。もっともこのオプションカラー、街中で見かけることは少ない。空色と若草色はこれまでにそれぞれ一度だけ、実車を見かけたことがある。一方でピンクは今なお時折り見かけるのだから、不思議なものだ。

ちなみに今回仕入れたのは、S210系後期型に設定されていた、特別仕様車「Jフロンティア」。本木目のレイヤーウッドステアリングとウルトラスエード×本革コンビのシートが標準装備されるなど、豪華さではなくスポーティ感を高めた硬派な仕様となる。ボディカラーは、派手すぎないダークレッドマイカメタリック。これもクラウンとしてはちょっと珍しい色かもしれない。

さらにパワートレーンも、少しばかり変化球なものを選んだ。この世代はすでにハイブリッドが主流となっていたけれど、「S-T」は当時、新開発の直4 2Lターボ(8AR-FTS)を搭載する。ダウンサイジングを目的に後期型から投入されたもので、最高出力は235ps、最大トルクは350Nmで、8速AT(8Super ECT)を組み合わせる。

画像: 最大トルクを1650-4400rpmの幅広い回転域で発生させるほか、駆動力統合制御システム(DRAMS)を備えた8 Super ECTを組み合わせることで、アクセル操作に対する瞬時のレスポンスや気持ちの良い加速感を実現した。

最大トルクを1650-4400rpmの幅広い回転域で発生させるほか、駆動力統合制御システム(DRAMS)を備えた8 Super ECTを組み合わせることで、アクセル操作に対する瞬時のレスポンスや気持ちの良い加速感を実現した。

画像: 日本のモノづくりの技術を盛り込んだJフロンティアのインテリア。中でも本木目のレイヤーウッドステアリングは、職人によって仕上られた滑らかな肌触りと優しい風合いが特徴だ。

日本のモノづくりの技術を盛り込んだJフロンティアのインテリア。中でも本木目のレイヤーウッドステアリングは、職人によって仕上られた滑らかな肌触りと優しい風合いが特徴だ。

走行距離は約7万6000kmほど。10年落ちとしてはほどよく走っている。エクステリアはやや退色が見られるものの、目立つ傷もなく状態はいい。年式・走行距離の割にインテリアのヤレが少ないのは、大切にされていた証しだろう。内外装ともにフルノーマルで、安心感も高い。

10年落ちの最後のアスリートは果たして、どんな走りを楽しませてくれるのか。正直、パワースペックは今となってはそうとうおとなしい印象もあるけれど・・・まずはMotor Magazine 8月号(2026年7月1日発売)でご紹介、その後、Web版「ちょいふるジョイフル」で、さらに詳細をお伝えする予定だ。

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