ボルボのフラッグシップSUVとなるXC90。そのラインナップのなかでもプラグインハイブリッドモデルとなるのが、T8 ツインエンジン AWD インスクリプションとエクセレンスである。Motor Magazine誌では、そのT8 ツインエンジン AWD インスクリプションを8カ月間にわたり、長期テストした。その内容をここで紹介する。
画像: 2016年8月の走行距離=1869km。1カ月の平均燃費=リッター9.3km。今月から長期テスト車に導入したXC90。グレードはT8、つまりプラグインハイブリッドなのでここでは燃費とともに充電回数も含めた報告をしていきたい。今回の走行距離は1869km。この数字だけを見ても初日から多方面で活躍していたことがうかがえる。この期間の平均燃費は9.3km/Lと大柄なSUVだが良好な数値を記録した。この間の満充電回数は3回である。また充電も電気料金の安い深夜の時間帯にすることが多かった。写真右はBMW M3。

2016年8月の走行距離=1869km。1カ月の平均燃費=リッター9.3km。今月から長期テスト車に導入したXC90。グレードはT8、つまりプラグインハイブリッドなのでここでは燃費とともに充電回数も含めた報告をしていきたい。今回の走行距離は1869km。この数字だけを見ても初日から多方面で活躍していたことがうかがえる。この期間の平均燃費は9.3km/Lと大柄なSUVだが良好な数値を記録した。この間の満充電回数は3回である。また充電も電気料金の安い深夜の時間帯にすることが多かった。写真右はBMW M3。

XC90のプラグインハイブリッド“T8”を導入

2016月8月から、Motor Magazine誌では、XC90 T8 ツインエンジン AWD インスクリプションを長期テスト車両として導入した。少しディテールを紹介すると、ボディカラーはクリスタルホワイトパールメタリック、シート&インテリアカラーはパーフォレーテッド ファインナッパレザー アンバー/チャコールである。

オプションはBowers&Wilkinsプレミアムサウンドオーディオシステム+サブウーハー(45万円)、電子制御式4輪エアサスペンション/ドライブモード選択式FOUR-Cアクティブパフォーマンスシャシー(30万円)を装着している。

画像: ボルボ XC90 T8 ツインエンジン AWD インスクリプション=全長4950mm、全幅1960mm、全高1760mm(エアサスペンション装着車)、ホイールベース2985mm、トランスミッション=8速AT、ハイブリッド燃料消費率 JC08モード=15.3km/L、価格=10,090,000円

ボルボ XC90 T8 ツインエンジン AWD インスクリプション=全長4950mm、全幅1960mm、全高1760mm(エアサスペンション装着車)、ホイールベース2985mm、トランスミッション=8速AT、ハイブリッド燃料消費率 JC08モード=15.3km/L、価格=10,090,000円

この〝T8 ツインエンジン〞はプラグインハイブリッドで、AC200Vの普通充電ができる。担当者の場合、自宅には充電設備がなく、もっぱら充電は会社に用意されている充電設備を使っている。
満充電での走行可能距離は通常で35km、ピュアモードでは40kmに表示が伸びる。ちなみに会社から自宅までの距離は約25kmで、会社で満充電にするとギリギリ自宅までEVモードで走れる。つまり1回の満充電では、実際に30kmぐらいがEV走行できる距離だということである。

画像: ツインエンジンの名は、2L直4スーパーチャージャー+直噴ターボエンジンと強力な電気モーターを搭載することから付けられている。「T8」は、ラインナップの頂点でありプラグインハイブリッドモデルであることを表している。

ツインエンジンの名は、2L直4スーパーチャージャー+直噴ターボエンジンと強力な電気モーターを搭載することから付けられている。「T8」は、ラインナップの頂点でありプラグインハイブリッドモデルであることを表している。

搭載エンジンは、2L直4スーパーチャージャー+直噴ターボである。トランスミッションは8速ATを組み合わせる。最高出力は2235ps、最大トルクは400Nmと必要にして十分。実際、今月は1800km以上走ったがパワー不足を感じる場面はまったくなかった。

ただ、やはりボディの大きさは気になると思っていた。とくに狭い道に遭遇したときには気を遣うだろうと。しかし、ここで活躍してくれたのはボディ周囲の障害物をアラート音で教えてくれる機能や、その部分を表示できる360度ビューカメラである。この使い勝手はよく、画像も鮮明でさらに距離感もわかりやすく、心配も杞憂に終わった。

画像: スイッチ数が極力少なくされたインテリア。その中ではタブレットPCのような縦型メインディスプレイが圧倒的な存在感を放つ。

スイッチ数が極力少なくされたインテリア。その中ではタブレットPCのような縦型メインディスプレイが圧倒的な存在感を放つ。

他にもXC90には多種多彩な機能が多く装備されている。〝満載〞という言葉がぴったりかもしれない。中でも、今一番気に入っているのが、長距離ドライブ、いやちょっと近くまで運転するときでもスイッチに手が伸びてしまう「マッサージ機能」である。これはXC90の〝インスクリプション〞の運転席と助手席に標準装備されているものである。

画像: 一度使って気持ち良さを経験するともう手放すことができなくなってしまうのが「マッサージ機能」。長距離ドライブもとても楽だ。

一度使って気持ち良さを経験するともう手放すことができなくなってしまうのが「マッサージ機能」。長距離ドライブもとても楽だ。

さて、XC90との付き合いは始まったばかりだが、今後もこのクルマの持つ数え切れない機能をこの連載でできる限り紹介していきたい。(文:千葉知充・Motor Magazine編集部/写真:小平 寛、永元秀和)

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