ブランドの枠を超えてワールドワイドで益々活況を呈するSUVマーケット。この連載企画では、国産・輸入車を問わずSUVの「今」を感じられるモデルを順次紹介していく。今回紹介するのは「BMW X5」だ。

初代X5のコンセプトを継承

X5は、SUV市場に参入するBMWの尖兵として1999年に誕生した。スポーティな走りを身上とするBMWだけにSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)と呼んで、他車との差別化を図ったのはよく知られた話だ。この作戦は大当たりし、4代目にフルモデルチェンジした2018年までに世界で220万台を売り、BMWの主力モデルに成長している。

2019年から日本導入された4代目X5は「初代のコンセプトを継承し、BMWらしい走行性へのこだわりと、高い実用性を兼ね備えたモデル」と位置づけられている。カーボンファイバーやアルミ素材を多用したクラスターアーキテクチャーと呼ぶモジュール型プラットフォームも改良が進み、先代より車両前方の骨格に高張力鋼板をより多く使用することで、強度を高めながら約15.5kgの軽量化を実現した。

これに先代より全長+25mm/全幅+65mm/全高+10mm、ホイールベース+40mmとなる一回り大きいボディを架装。フロントに縦置きした3L直6ディーゼルターボエンジンと8速ATを組み合わせて0→100km/h加速:6.5秒の動力性能を達成している。

エクステリアは一体型フレームで縁取られた大型キドニーグリルや、リアドアから上方に伸び上がるプレスラインでアグレッシブな印象を演出し、後輪駆動のDNAと高い走行性能へのこだわりを訴求している。2mを超える全幅や2.5トン近い重量を持つにもかかわらず、軽快感を失っていないあたりに、走りにこだわるBMWの意地が伺える。

一方、インテリアには、新しいBMWの表示・操作システム「BMW Operating System 7.0」を導入。カスタマイズできる10.25インチのコントロールディスプレイ及びディスプレイの中央にナビゲーションマップの一部を表示する12.3インチのフルデジタル・メーターパネルを装備して、全体としてスイッチの数を最低限まで削減するレイアウトを採用したのも新型の特徴だ。

画像: 2mを超える全幅や2.5トン近い重量を持つにもかかわらず、走りは軽快そのものだ。

2mを超える全幅や2.5トン近い重量を持つにもかかわらず、走りは軽快そのものだ。

最新の運転支援システムを標準装備

足回りは、前:ダブルウイッシュボーン/後:マルチリンクで、M SportにはXモデルとして初めて4輪アダプティブエアサスペンションが専用オプションとして導入された。エアサスは各ホイールに設置したセンサーが常に路面状況および荷重を検知し、必要に応じて上下40mmの間で各ホイールの高さ調整を自動で行って快適な走りを維持するほか、手動での高さ設定もできるなど、SUVで想定される悪路走破性を一気に高める機能として注目されている。

さらに、1秒で2兆5000億回の演算能力を持つ画像処理プロセッサーと高性能3眼カメラを搭載してより正確かつ迅速な危険予測を可能にしたほか、パーキングアシスタントに、車両が直前に前進したルート最大50mまでを記憶して同じルートをバックで正確に戻るリバースアシスト機能の採用など、最新の運転支援システムを標準装備するのもポイントだ。

AIを活用した音声会話による車両操作機能であるBMWインテリジェント・パーソナルアシスタントや、車載通信モジュールによりドライバー/クルマ/取り巻く情報をITネットワークに繋ぎ、様々な情報にアクセスするBMWコネクテッドドライブ等、最新のドライバーサポート機能を搭載。スマートフォン向けアプリ「BMW Connected」も継続導入するなど、新型X5は初代から受け継がれたコンセプトと、最新技術を融合させた完成度の高い新型モデルとなっている。

画像: 新しいBMWの表示操作システム「BMW Operating System 7.0」が導入されたインテリア。

新しいBMWの表示操作システム「BMW Operating System 7.0」が導入されたインテリア。

■BMW X5 xDrive 35d Mスポーツ主要諸元 

●全長×全幅×全高=4935×2005×1770mm
●ホイールベース=2975mm
●車両重量=2190kg
●エンジン=直6DOHCディーゼルターボ
●排気量=2992cc
●最高出力=265ps/4000rpm
●最大トルク=620Nm/2000-2500rpm
●駆動方式=4WD
●トランスミッション=8速AT
●車両価格(税込)=999万円

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