「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前の国産車は環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は「スバル レガシィ B4」だ。

クラッチミートではエンジンの違いがよくわかる。従来だと少し回転を上げてつながないとスムーズな発進がしづらかったが、今回は無造作につないでもスッと素直に動き出す。スロットルを開けていくとアイドル回転直後でも、ジワッと粘り強い加速感があって、排気量アップの効果が実感できる。

大きく踏み込めば瞬時にターボが効き、さらに力強い加速感が得られる。下から力が出ていることと、タイムラグが小さいことで力強さに段つき感は感じられない。パワフルなのに実にスムーズだ。スロットルを戻した時の揺りもどし感も少なく、ノイズや振動レベルも大きく進化している。

ハンドリングでは、ステアリングを切ると同時にスッと応答する感じが美点だが、これはクレードル構造の効果だろう。エンジンをワイドスパンで支えることでボディとの一体感を生み、振動を抑えるばかりかハンドリング性能にも大きく貢献している感がある。

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