2008年のデトロイトショーでデビューしたフォルクスワーゲン パサートCCは、自ら「コンフォートクーペ」を名乗るスタイリッシュな4ドア4シータークーペ。セダン、ヴァリアントに続く「第3のパサート」は、単なるパサートの派生モデルではなく、プレミアムサルーンとして開発された意欲作だった。ここではドイツ・ミュンヘンで行われた国際試乗会の模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine2008年6月号より)

試乗スタート地点のミュンヘン空港敷地内に設営されたパビリオンから乗り出したのは、3.6Lエンジンを搭載したトップモデルのV6 4モーション。プレスキットによれば、この直噴ガソリンエンジンの最高出力は300ps、最大トルクは350Nmで6速DSGを標準装備、1632kgのボディを100km/hまで5.6秒で加速し、最高速度は250km/hに達する。

走り出す前にちょっとボンネットを開けて驚いたのは、「ラクジュアリーパサート」を標榜するのにエンジンがむき出しであったこと。こんなところにアメリカ向け重視の本音が出ている。

ところで、このCCから4モーションの4WDシステムが改良されている。これまで前後の回転差によってクラッチのオンオフが行われていたが、新システムでは最大30バールのプレッシャーを発生する電磁ポンプがコントロールユニットからの信号に応じて必要な圧力をクラッチユニットに送り込む。その結果、前後のトルク配分がより正確に行われ、フル加速時における前輪の空転が避けられるようになった。

走り出して気になったのはこのV6エンジンの回転が意外にラフなことだ。低回転域から十分なトルクがあるので、スロットルを緩め、流すようにドライブしてようやくスムーズさが得られた。ちなみに帰路にテストした140psのTDIは終始スムーズであった。

一般国道を流しながら、あらためて様々な快適安全装備を試してみる。CCDカメラを備えるレーンアシストシステムにより、車線を逸脱するとステアリングに修正が入る。その入力は強すぎず弱すぎずで、日本製、たとえばホンダよりはやや弱いと思った。ただしこの感覚は主観的なもので、同乗していたドイツ人は「やや不自然で慣れが必要だ」と言っていた。

ドイツでは事故の14%が不用意な車線逸脱に起因しているといわれるので、このシステムは重宝されるだろう。ところで、逸脱を3度繰り返すと、ドライバーが意図しているとみなして、このシステムはキャンセルされる。

またアダプティブシャーシコントロール(DCC)が路面状況を常にチェックし、ダンパーフォースだけでなくステアリングサーボの特性も制御して最良の乗り心地とドライバビリティを監督している。制御に関しては、コンフォート、ノーマル、そしてスポーツの3つのプログラムからセッティングを選ぶことも可能だ。

ちなみに今回のドイツにおけるアウトバーンや一般道路を含むルートでは、ノーマルセッティングで十分満足できた。このほかパークアシストやオートマチッククルーズコントロールまで備わり、まさに満艦飾だ。

画像: プレミアムクーペに相応しいインテリア。新世代HDDナビゲーションシステム、リアビューカメラと連動した駐車支援システム、iPodなどが接続できるUSBも用意される。

プレミアムクーペに相応しいインテリア。新世代HDDナビゲーションシステム、リアビューカメラと連動した駐車支援システム、iPodなどが接続できるUSBも用意される。

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