2020年、楽しみにしていたモデルのひとつ、フェラーリ ローマに試乗することができた。日常的な使用はもちろん、長距離移動にも理想的なモデルだというこのV8モデルのハンドルを握り、早朝の都心からドライブに出かけることにした。(Motor Magazine2021年1月号より)

官能のフェラーリサウンドに酔いしれる

ドルチェヴィータ=甘い生活。その現在版ラ ノーヴァド ルチェヴィータ=新しい甘い生活をコンセプトに開発されたのがフェラーリ ローマである。そのデザインは、1950~60年代のクラシックで洗練されたフェラーリGTにインスピレーションを得ているという。

「ローマ」のネーミングは、もちろんイタリアのローマ市に由来するが、その美しさや日常を楽しみ、活気にあふれ、世界的にも有名なところをこのフェラーリの新しいFRモデルは志向したのである。さらにイタリアをドライブする夢を想像し、日常的な使用や長距離移動に理想的なモデルにもなっているという。そんなローマでショートトリップに出かけた。

ドアを開けた瞬間から見事な作品の予感がしていた。そしてそれは走り出すとすぐに確信に変わった。まず刺激されたのが聴覚だ。実に官能的なフェラーリサウンドを響かせるのは、新採用のエキゾーストフラップで、これはサイレンサーを排除し、楕円系のフラップが排気背圧を低減、サウンドの質を向上させるというもの。この効果は走行中にはっきりと体感できるものだ。

画像: パワーウエイトレシオはクラス最高の2.37kg/ps。3.4秒に時速100kmに達する。

パワーウエイトレシオはクラス最高の2.37kg/ps。3.4秒に時速100kmに達する。

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