2020年、楽しみにしていたモデルのひとつ、フェラーリ ローマに試乗することができた。日常的な使用はもちろん、長距離移動にも理想的なモデルだというこのV8モデルのハンドルを握り、早朝の都心からドライブに出かけることにした。(Motor Magazine2021年1月号より)
少々タイトなリアシートを見るとローマは、2シーター+αのクーペだということがすぐにわかる。ふたりで甘い旅を楽しむクルマなのだろう。ただし、運転席と助手席は別々の空間の「セル」を生み出すデュアルコックピットデザインを採用する。それでも左右は孤立感が強いわけではなく、ほど良い空間が保たれている。そんなインテリアの特徴は、インチのインパネと8.4インチのディスプレイを備え、ステアリングホイールには静電容量式タッチパッドとスイッチを装備する。
先進の運転支援機能も充実している。ACC、自動緊急ブレーキ、レーンデパーチャーウオーニング、ブランドスポットディテクション、リアクロストラフィックアラートなどに加え、サラウンドビューカメラ、リアビューカメラなどを装備する。これらの貢献度は大きく、長距離移動がとても快適だった。(文:千葉知充)
■フェラーリ ローマ 主要諸元
●全長×全幅×全高=4656×1974×1301mm
●ホイールベース=2670mm
●車両重量=1630kg
●エンジン=V8DOHCツインターボ
●総排気量=3855cc
●最高出力=620ps/5750-7500rpm
●最大トルク=760Nm/3000-5750rpm
●駆動方式=FR
●トランスミッション=8速DCT
●車両価格(税込)=2682万円