「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前の国産車は環境性能や安全装備を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は「レクサス IS250」だ。
レクサス IS250(2009年:一部改良)
前回はレクサス ISシリーズのトップグレード(というよりはスペシャルモデルか)のIS Fのインプレッションを紹介したが、同時に試乗できたIS250についても報告しておこう。
ご存じのように、1999年にデビューした初代のレクサスISは、日本ではレクサス ブランドが展開する前だったので、「トヨタ アルテッツァ」として販売された。適度なサイズのスポーティセダンとして日本でも人気を集めたアルテッツァは、2005年に日本でもレクサス ブランドが展開されるときに2代目にフルモデルチェンジして、「レクサス IS」を名のる。
日本仕様ではIS Fを除けば3.5Lを搭載するIS350と2.5Lを搭載するIS250がラインアップされたが、エントリーグレードとはいえレクサス クオリティで仕上げられたIS250は、要注目のモデルだった。
今回、(編集部註:2009年)7月末の一部改良におけるポイントが、IS Fのイメージを取り入れて精悍な顔つきを持った「バージョンF」が追加設定されたことと、標準モデルともいえる「普通の」IS250の存在だ。一部改良前は標準装備だったディスチャージヘッドランプをオプション設定とするなど装備の見直しを図ることで、エントリーグレードのIS250の車両価格(税込)は、イッキに7万円もプライスダウンされ、392万円となった。