2006年11月のエッセンショーでデビューしたパサートのスペシャルモデル「R36」が、2008年ついに販売開始されることになった、。同時に日本導入計画もスタート、日本仕様はヴァリアントのみとなるが、このスペシャルモデルはどんな個性を発揮していたのか。フォルクスワーゲンの本社があるドイツ・ウォルフスブルグで開催された国際試乗会の模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2008年8月号より)

スペシャルモデルとともに安全かつ確実な移動を提案

今回の国際試乗会には、世界各国のジャーナリストを集めてウォルフスブルグの本社テストコースで開いたワークショップの取材もメニューに加えられていた。フォルクスワーゲンが開発を進めるITS技術を体験するというものだ。

フォルクスワーゲンがこのところ、自動運転システムの研究に力を注いでいるのはご存知の通り。その成果の中には産学協同のプロジェクトとして、スタンフォード大学と共同で開発するパサートベースのインテリジェントカー=iCarがある。アメリカ国防省の研究機関が主催する自動運転車による都市走行レースで優勝を果たすなど成果を挙げているが、それは2基のコア2クアッド搭載pcを頭脳とし、センシングのみで自律走行を可能としたものだ。

ワークショップで披露された先進技術、たとえばステレオカメラとレーダーの併用による障害物の自動回避システムや、車間・車線追従型クルーズコントロールなどは、この研究で培ったノウハウのフィードバックといえるものだ。

先進の立場にある日本の自動車メーカーと共通しているのは特定のインフラに頼ることなく、現状の環境での稼働を実現していることだ。が、日本の自動車メーカーと異なるのはその考え方で、フォルクスワーゲンはギリギリまでドライバーにその舵取りを任せるという思想を根底に持っている。最後に責任をとるのは運転者であり、運転を放棄させるような世話は焼かないという意志を明示した技術といってもいいのかもしれない。同じ安全と効率の追求でありながら、そのやり方はかくも違うものかという点が印象的だった。

クルマにとってもっとも重要で、かつ永遠の課題といえば、安全かつ確実な移動を供することができるか否かということ。

そのためには、不確実な要素の多い「運転」を正確にコントロールされた「運行」にすることが重要だ。たとえば信号や標識によって示される交通法規もそのひとつといえるだろう。

そして今はハードウエアとインフラの両面からクルマの動きを管理する技術に注目が集まっている。それを称して高度道路交通システム=ITS。クルマ好きには面白くない話かもしれないが、密集した自動車社会で、安全にかつ効率よく大量のクルマを動かすためには欠かせないテクノロジーでもある。(文:渡辺敏史/Motor Magazine 2008年8月号より)

画像: パサートヴァリアントR36に搭載される3.6L V6エンジン。最高出力300psというパフォーマンスはスポーツを名乗れるものだ。

パサートヴァリアントR36に搭載される3.6L V6エンジン。最高出力300psというパフォーマンスはスポーツを名乗れるものだ。

ヒットの法則

フォルクスワーゲン パサートヴァリアント R36 主要諸元

●全長×全幅×全高:4817×1820×1465mm
●ホイールベース:2710mm
●車両重量:1747kg
●エンジン:V6DOHC
●排気量:3597cc
●最高出力:300ps/6600rpm
●最大トルク:350Nm/2400-5300rpm
●駆動方式:4WD
●トランスミッション:6速DCT(DSG)
●最高速:250km/h(リミッター)
●0→100km/h加速:5.8秒
※欧州仕様

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