1974年にデビュー以来、コンパクトFF車のベンチマークであり続けるフォルクスワーゲン ゴルフ。日本でも間もなく8代目となる新型が発表されるが、その前に初代から現行型までのゴルフを振り返ってみたい。今回は、5代目ゴルフについて語ろう。

ボディサイズは大きくなり、デザインも変化した

画像: ゴルフ5は、とくにリアエンドまわりの丸さが目立った。テールランプユニットはリアゲート側にも分割され、それによってリアゲート開口部を広げた。

ゴルフ5は、とくにリアエンドまわりの丸さが目立った。テールランプユニットはリアゲート側にも分割され、それによってリアゲート開口部を広げた。

ボディに関しても、先代で飛躍した高品質感をいっそう進化させていた。ボディ剛性は先代比でさらに80%(ねじれ剛性)向上。高剛性を支えるひとつとして、先代モデルではスポットではなく線で溶接するレーザー溶接が話題になったが、その総距離が先代では5mだったのが、今回は70mにまで延びた。

ボディサイズは、大きすぎると批判されたゴルフ4よりも、さらに大きくなった。ただ今回は、しっかり乗員スペースも拡充された。ちなみに、ゴルフ1以来の全長の変遷は、ゴルフ1(3705mm)→ゴルフ2(3985mm)→ゴルフ3(4020mm)→ゴルフ4(4155mm)→ゴルフ5(4205mm)、という具合だ。

ボディについては大きさ以上に目に見える変化があった。デザインである。ゴルフ5は、四角かったゴルフ4から一転、丸くなった。とくにリアエンド付近などは見事に丸みを帯びていた。ただ、ゴルフ5は丸くなっても、ゴルフ4と断絶した感はなかった。Cピラー付近の「く」の字の意匠などは継続されていたし、ゴルフ4と同じようにプレスラインはほとんど入れられなかった。その背景としては、ゴルフ4の大きな立役者であるハルトムート・ヴァルクスが、引き続きデザインのトップとして管轄していたこともある。

はっきり変わった点も、いくつかあった。ボディサイドのドアが、パネルドアからサッシュドアに変わった。今までは一枚の金属パネルをくり抜く形でドア窓が開いていたのが、窓枠が別体式になったのである。またテールランプも変わった。今までは、ボディ側にランプがあったのが、ゴルフ5ではテールゲート側にもランプユニットがはみ出た。また、テールランプもヘッドランプも丸が目立つようになったが、これは当時フォルクスワーゲン ブランド全体で展開されていたデザインだった。

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