回生ブレーキの強度を調節できる機能
メルセデス・ベンツの2番目のBEV(電気自動車)となる「EQA」がデビューを飾った。全長4465mm、全幅1835mm(AMGライン1850mm)、全高1625mmのコンパクトSUVで、フロントアクスルに搭載した1基のモーターで駆動を行う(FWD)。モーターの最高出力は140kW(190ps)で、最大トルクは370Nm。十分な加速力と、ガソリン車からの乗り換えであっても違和感のないスムーズな制御が特長という。
前後アクスル間のフロア部に搭載されるリチウムイオンバッテリーの容量は66.5kWhで、航続距離は422km(WLTC)。充電は6.0kW(200V・30A想定)交流普通充電と100kWまでの直流急速充電(CHAdeMO規格)に対応する。
航続距離延長のため回生制御効率化の工夫が行われ、回生ブレーキの強度を手動で4段階の調節ができるようになっている。回生ブレーキの最も弱い設定から順に「D+(コースティング)」、「D(軽度の回生ブレーキ)」、「D− (中程度の回生ブレーキ)」、「D−−(回生ブレーキだけで十分な減速が得られる、強度の回生ブレーキ)」を選択できる。もちろん自動制御も用意され「D Auto」では前走車との車間距離、登坂/降坂などの道路状況などを加味した回生ブレーキを行われる。
フロント中央にスリーポインテッドスター付のブラックパネルグリル
デザインは、従来からラインアップされている電気自動車のEQCと同様にメルセデス・ベンツのデザインの基本思想である「センシュアル ピュリティ(官能的純粋)」をコンセプトにしている。
都市型SUVのプロポーションを意識したという、短い前後のオーバーハングと強い曲線からなるエクステリアのフロントには、中央にスリーポインテッドスターを配したブラックパネルグリルがその存在感をアピールしている。AMGライン仕様では、ハイグロスブラックのフレームとツインルーバーがあしらわれる。そして、水平に配されたLEDはヘッドライトとデイタイムランニングライトの役目を果たす。Aピラー下端部には、青文字の「EQA」バッジが配される。
リアでは、メルセデスEQ独自のLEDテールランプで中央に向けて次第に細くなるデザインが目を引く。足元は、標準仕様には空力を 追求した18インチの5スポークアルミホイール、AMGライン仕様には繊細なデザインが特徴の20インチのAMGマルチスポークアルミホイールが装着される。