フォルクスワーゲンの新型ゴルフ8の日本導入に先立って、パサートとティグアンへのマイナーチェンジが実施されている。本国での変更から時間を経ていることもあり、その進化は「ビッグチェンジ」と呼びたいほどの熟成ぶりだった。(Motor Magazine2021年8月号より)

内外装の意匠変更に加え、安全装備の充実も図られたパサート

待ちに待った新型ゴルフの日本市場上陸。それに先駆けてこの4月にはパサート、そして5月にはティグアンと、フォルクスワーゲンの主要モデルに大きなマイナーチェンジが相次いで施された。

まずは両車の改変項目を振り返ろう。B8型の日本導入は2015年ということで、6年ぶりのフェイスリフトを受けたパサート。エクステリアではフロントグリルやバンパー部の意匠やテールランプのグラフィックなどが変更を受けて、メーカーエンブレムは新しいCIに則ったフラットデザインタイプとなり、新世代の表現としてモデル名が、リアのメーカーエンブレムの下に配されることになった。

内装は「VW」ロゴが型抜きされたセンターパッドに埋め込まれた新しいデザインのハンドルを採用、空調のコントロールパネルがタッチ式に変更された。インフォテイメントシステムも、eSIM内蔵でネットワークの常時接続を実現した最新世代へ更新された。

またADASは、0〜210km/hの設定車速内で、前走車との車間および走行レーンの維持をサポートする「トラベルアシスト」を全グレードに採用する。加えてヘッドライトに内蔵された32個のLEDを個別制御して配光をコントロールする「IQ.ライト」も全グレードに採用など、安全装備面のアップデートも怠りない。

パワー&ドライブトレーンではガソリンのTSIがそれまでの1.4Lから現行世代の1.5L直4ターボエンジンに刷新、ディーゼルのTDIは2L直4ターボのままトランスミッションが6速DCTから7速DCTへと変更されている。また、オールトラックの4モーションについては通常時100対0、最大で50対50の駆動配分をカバーするハルデックス5系のシステムが継承されている。

画像: パサートシリーズは、4モーションを採用するパサートオールトラックのみが4WDで、他のモデルはすべてFFとなる。その走りの熟成度は高く、今なお感動を与えてくれる。(左:パサート ヴァリアントTDI Rライン/右:パサートTDIエレガンス アドバンス)

パサートシリーズは、4モーションを採用するパサートオールトラックのみが4WDで、他のモデルはすべてFFとなる。その走りの熟成度は高く、今なお感動を与えてくれる。(左:パサート ヴァリアントTDI Rライン/右:パサートTDIエレガンス アドバンス)

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