2009年、ガヤルド スパイダーがフェイスリフトされ「LP560-4」に進化して登場した。注目は直噴化された5.2L V10エンジンの搭載だが、新しい4WDシステム、足まわりのセッティング、ボディの軽量化など、改良点は多岐にわたる。クーぺに準じる変更だが、スパイダーはどんなモデルになったのか。ここでは欧州で行われた国際試乗会の模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2009年6月号より)

クーペと変わらぬ実力とクーペにはない魅力の演出

どこかで聞いた説明文だと思った諸兄も多いかも知れない。なぜならこのLP560-4スパイダーの中身は、最高速と加速の数字を除いて、そしてダンピングをほんの少しリセッティングしたこと以外は、昨年(2008年)にマイナーチェンジしたクーペモデルとまったく変わらないのだ。

そこに、旧型スパイダーと同じワンタッチ自動開閉のソフトトップを載せた。オープン時の渦巻き音やクローズド時の雨漏りを対策するアップグレードが施されているが、室内の開閉スイッチ意匠が変わったこと以外、このシステムの説明もまた従来型スパイダーと同じ言葉で済む。

ハード、そしてオープンシステムに目新しさがないとなれば、知っておくべきはライドフィールだけだ。

ダイナミックパフォーマンスに関していえば、数値を見るまでもなく、軽量強靭なアルミスペースフレームを持つガヤルドゆえ、オープン化ごときで大きく崩れるようなことはない。基本的に、クーペと変わらぬ実力を持つと言っていい。

前足の食いつきは格段に増し、曲がりにくい性格も多少の改善をみた。弾力のある乗り心地は明らかに上質になり、アウディR8と同等レベルである。これなら毎日乗れそう。

そんな新しいガヤルドスパイダーに乗って感じたのは、意外にもフェラーリF430との類似性だった。

もちろん、両者の走りのテイストは違っている。フェラーリの方がはるかにミッドシップカーらしく落ち着かない動きに終始するし、エンジンフィールだってまるで違う。ランボルギーニの方が実はGTカーっぽい。4WDということもあるだろう。ポルシェ911ターボに良く似ている、と言えばわかりやすい。

では、どんな類似性か? それは、「スパイダーの方がいい」と思わせる演出力だ。強靭なボディがオープン時の走行性能を担保してくれることは前に述べた通り。だとすれば、屋根が開く分、さらにはその状態で豪快なV10エグゾーストノートがよく聞こえてくる分、さらには風を感じることでクーペでは味わえなかった加速のものすごさを感じることができる分、その分だけ「欲しくなる」。

それはつまり、クルマとしての完成度が格段に上がったということ。だから世界的に成功したフェラーリF430と似ていると思ったのだ。(文:西川 淳)

画像: インテリアのデザインや装備は昨年登場したガヤルドLP560-4クーペと基本的に同じ。

インテリアのデザインや装備は昨年登場したガヤルドLP560-4クーペと基本的に同じ。

ランボルギーニ ガヤルド LP560-4 スパイダー 主要諸元

●全長×全幅×全高:4345×1900×1184mm
●ホイールベース:2560mm
●車両重量:1550kg
●エンジン:V10 DOHC
●排気量:5204cc
●最高出力:412kW(560ps)/8000rpm
●最大トルク:540Nm/6500rpm
●トランスミッション:6速AMT(e-gear)
●駆動方式:4WD
●EU総合燃費:7.1km/L
●タイヤサイズ:前235/35ZR19、後295/30ZR19
●最高速度:324km/h
●0→100km/h加速:4.0秒
※EU準拠

This article is a sponsored article by
''.