「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、6代目のフォルクスワーゲン ゴルフに設定された4シーターオープンモデル「ゴルフ カブリオレ」だ。

オープンとは思えないほどしっかりしたボディ

画像: シートの色使いなどは派手だが、インパネまわりのデザインは基本的にハッチバックと変わらない。

シートの色使いなどは派手だが、インパネまわりのデザインは基本的にハッチバックと変わらない。

日本仕様は160psを発生するツインチャージ(ターボ+スーパーチャージャー)の1.4L TSIエンジンに、7速DSG(DCT)の組み合わせとなる。今回の試乗車は、同じパワーユニットを搭載していた。補強とオープン機構が加わった車体重量はは1500kg近くとかなり重く、加速感はマイルドになっているが、引き換えにボディはオープンとは思えないほどしっかりしている。

凹凸を乗り越えてもボディのブルブル感は皆無だ。しかも、ステアリングのフィールやハンドリングもハッチバック同様、とても上質で正確なものだった。リアシートにウインドディフレクターを立て、4枚のサイドウインドーを閉めれば、100km/h走行でも室内はほぼ無風と言えるほど快適だ。2名分のリアシートは足下空間の余裕を増し、十分に実用に堪えられるものだ。

そこそこ飛ばすと風の巻き込みはけっこうなものになるが、長距離移動はソフトトップを閉め、リゾートに着いたらオープンにするという使い方ならば4人乗車でも問題ないだろう。さらに、トランクスペースも250Lの独立した空間となっており、スルー機構も備えるなど、実用性も十分だ。

日本仕様は本革内装(日光の下でも表皮温度が上がりにくいクールレザー)や、ステンレスペダル、LEDランニングランプ付きバイキセノンヘッドランプを備えた豪華仕様のパフォーマンスパックが標準装備になる予定。車両価格も400万円前後になりそうだが、ゴルフ ファミリーに魅力的なモデルがまたひとつ加わるのは嬉しい限りといえるだろう。

画像: サイドウインドーを上げていれば、オープンでの高速走行もフロントシートではさほど不快ではない。

サイドウインドーを上げていれば、オープンでの高速走行もフロントシートではさほど不快ではない。

■フォルクスワーゲン ゴルフ カブリオレ(日本仕様) 主要諸元

●全長×全幅×全高:4260×1780×1430mm
●ホイールベース:2575mm
●車両重量:1470kg
●エンジン種類:直4 DOHCターボ+スーパーチャージャー
●排気量:1389cc
●最高出力:118kW<160ps>/5800rpm
●最大トルク:240Nm<24.5kgm>/1500-4000rpm
●トランスミッション:7速DCT
●駆動方式:横置きFF
●10・15モード燃費:15.4km/L
●タイヤサイズ:225/45R17
●当時の車両価格(税込):399万9000円

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