2021年10月29日、トヨタは4月の中国・上海モーターショーでワールドプレミアした新BEV「bZ(ビーズィー)」シリーズの第1弾となるミディアムSUV「bZ4X(ビーズィーフォーエックス)」の詳細を公表した。

4つの目標価値を設定して開発された新世代BEV

トヨタの電動車フルラインアップ化の一環として新たに生まれたBEV(電気自動車)「bZ(ビーズィー)」シリーズ。その第1弾となるミディアムSUV「bZ4X」が2021年4月の中国・上海モーターショーで世界初公開され話題をふりまいたが、このたびその詳細が明らかとなった。

bZ4Xのコンセプトは「Activity Hub」。単なる移動手段ではなく、乗員全員が楽しい時間や空間を共有できる、クルマとの「絆」のような役割を果たしたいという思いが込められている。そしてもうひとつ、脱炭素社会を見据えた「beyond Zero(ゼロを超えた価値)」の頭文字を使ったbZシリーズの開発に、4つの目標価値が設定されている。

快適な移動空間に加え、大切な家族や仲間と過ごすかけがえのない時間と新しいライフスタイルを提供する「ヒトとヒト」、BEVならではの運転の楽しさ、可能性を期待させるワクワク感を提供する「ヒトとクルマ」、CO2排出量など、マイナスを減らすだけではなくプラスを生み出す「ヒトと地球」、安心・安全な社会づくりへの貢献を行う「ヒトと社会」の4つだ。bZ4Xの車両解説はこれに沿って進めていくことにする。

画像: 低い位置に配されたインパネは閉塞感を感じさせない、開放的な印象を与えるインテリア。

低い位置に配されたインパネは閉塞感を感じさせない、開放的な印象を与えるインテリア。

まずは「ヒトとヒト」。前後シート間距離1000mmを確保した、ひとクラス上の広さを実現した室内空間はBEV専用プラットフォームによる賜物だ。足元の広さも、前後席ともにミディアムセグメントSUVクラストップレベルを達成している。

インストルメントパネルは低い位置に設定され、大開口パノラマルーフをオプション設定されるなど開放感あふれるものに。落ち着いた室内を演出するファブリック張りのインストルメントパネルも、自宅のリビングのような居心地のよさを感じさせてくれる。

エンジンを搭載しないBEVでは一般的にロードノイズや風切り音などの雑音が相対的に大きくなりがち。そこで静粛性にもこだわりをみせる。遮音性の高いガラスや、風切り音対策などを施すことで、走行中も明瞭な会話を楽しめるレベルにしたという。

BEVとしての航続可能距離を伸ばすため、空力性能の追求とボディユニットの軽量化を図られる。これだけでなく、特に走行以外の消費エネルギー低減に力が注がれている。冬場の暖房による消費電力を減らすため、ヒートポンプ式エアコンやシートヒーター、ステアリングヒーター、前席乗員足元の輻射ヒーター(トヨタ初)が装備される。

世界各地域の高出力充電にも対応している。例えば、DC急速充電(150kW)を使用でき、30分で充電量80%まで充電することが可能となる。

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