e-トロンシリーズの最新作としてアウディが導入したピュアEVスポーツカーには、アウディらしいパフォーマンスがあるのだろうか。その真実を高速道路、一般道路、ワインディングロードで、西川 淳氏がチェックした。(Motor Magazine2022年1月号より)

クワトロ社が開発した過去のRSモデルを思い出した

画像: RS e-トロンGT。高速道路を走る姿もとても美しい。クワトロブリスターはかなりの迫力だ。

RS e-トロンGT。高速道路を走る姿もとても美しい。クワトロブリスターはかなりの迫力だ。

400万円高いRS e-トロンGTはどうか。スペック的にはさほど変わらないように見えるが、どこでこれほどの価格差になるのかと「?」を抱いていたが、走り出した瞬間に「これぞクワトロRSだ」と思えたのだから、400万円高の意味もあるというものだ。

エアサスペンション仕様で後輪操舵も備わる。乗り心地はノーマルに比べ明らかにソリッド&フラットで、四肢の踏ん張りが乗り手へダイレクトに伝わってきた。4本のタイヤの存在がわかりやすいとでも言おうか。そこがすでにRSらしい。そのうえステアリングフィールは機敏だったから、車体の幅を狭く感じてしまったほど。端的に言ってRSの方がドライブ中には「クルマが小さい」。

RSに乗って初めてタイカンとの血のつながりを感知した。そしてその圧倒的な加速フィールからはクワトロ社による過去のRSモデルの数々が思い出される。

BEVであっても、ブランドの味わいの表現が可能であることを教えてくれた。e-トロンGTの長距離テストには、それだけで収穫があったというものだ。(文:西川 淳/写真:永元秀和)

アウディRS e-トロン GT 主要諸元

●全長×全幅×全高:4990×1965×1395mm
●ホイールベース:2900mm
●車両重量:2320kg
●モーター:交流同期電動機
●モーター最高出力:475kW
●モーター最大トルク:830Nm
●バッテリー総電力量:93.4kWh
●WLTCモード航続距離:534km
●駆動方式:4WD
●タイヤサイズ:前245/45R20、後285/40R20
●車両価格(税込):1799万円

アウディe-トロン GTクワトロ 主要諸元

●全長×全幅×全高:4990×1965×1415mm
●ホイールベース:2900mm
●車両重量:2280kg
●モーター:交流同期電動機
●モーター最高出力:390kW
●モーター最大トルク:640Nm
●バッテリー総電力量:93.4kWh
●WLTCモード航続距離:534km
●駆動方式:4WD
●タイヤサイズ:前225/55R19、後275/45R19
●車両価格(税込):1399万円

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