2代目ゴルフ GTI「初代GTIの正常進化型」
1984年に登場した2代目ゴルフ GTIは、大ヒット作となった初代のデザインDNAとコンセプトを継承していた。ラジエーターグリルの赤いアクセントやブラックのオーバーフェンダー、タータンチェック柄のスポーツシートは、GTIのアイコンとして受け継がれていた。
初代の途中で1.6Lから1.8Lに拡大されたエンジンは、触媒コンバーターの装着により最高出力は107psへとわずかにダウンしたが、デビューから2年後の1986年に導入した新しい16バルブDOHCエンジン搭載の「GTI 16V」では129psにまでパワーアップ。
さらに、1990年に登場した「ゴルフ GTI G60」はGラーダーと呼ばれるスーパーチャージャーを搭載し、その最高出力は160psまで高められていた。
マイナーチェンジでバンパーが大型化されるなど、2代目ゴルフ GTIは変更のたびに洗練度を増していったモデルでもあった。
ゴルフGTIはこの2代目からいよいよ正規で日本に上陸を開始した。
●2代目ゴルフ GTI
エンジン:直列4気筒
エンジン排気量:1781cc
最高出力:107-160ps
最高速:186-219km/h
3代目ゴルフ GTI「ディーゼル仕様のGTIモデルも登場」
ゴルフ GTIは、1991年に3代目へモデルチェンジ。当初の最高出力は115psだったが、デビュー翌年には新しい16バルブエンジンを採用して、150psにパワーアップを果たした。
ただ、初代からのキープコンセプトであった2代目から比べると、モダンなスタイルへと路線変更したモデルとも言える。
1996年にはさらにGTIのコンセプトを拡大し、110psのハイスペックなディーゼルエンジンを搭載したモデルも誕生。「GTI」の名前が使われることはなかったが、これがのちの「ゴルフ GTD」のルーツとなる。
また、ABSやEDS(エレクトロニック・ディファレンシャルロック)など先進的な電子制御システムが導入されて、走行性能を向上させたモデルとしても記憶される。
●3代目ゴルフGTI
エンジン:直列4気筒
エンジン排気量:1984cc
最高出力:115-150ps