2021年12月22日、8代目となる新型ゴルフGTIが日本に上陸した。1976年に初代モデルが誕生して以来、ゴルフGTIはホットハッチの代名詞として世界的に人気を集めてきたが、その伝説はどのように生まれ、受け継がれてきたのか。その系譜を振り返ってみよう。

2代目ゴルフ GTI「初代GTIの正常進化型」

1984年に登場した2代目ゴルフ GTIは、大ヒット作となった初代のデザインDNAとコンセプトを継承していた。ラジエーターグリルの赤いアクセントやブラックのオーバーフェンダー、タータンチェック柄のスポーツシートは、GTIのアイコンとして受け継がれていた。

初代の途中で1.6Lから1.8Lに拡大されたエンジンは、触媒コンバーターの装着により最高出力は107psへとわずかにダウンしたが、デビューから2年後の1986年に導入した新しい16バルブDOHCエンジン搭載の「GTI 16V」では129psにまでパワーアップ。

さらに、1990年に登場した「ゴルフ GTI G60」はGラーダーと呼ばれるスーパーチャージャーを搭載し、その最高出力は160psまで高められていた。

マイナーチェンジでバンパーが大型化されるなど、2代目ゴルフ GTIは変更のたびに洗練度を増していったモデルでもあった。

ゴルフGTIはこの2代目からいよいよ正規で日本に上陸を開始した。

画像: ドイツ本国で1984年に登場した2代目ゴルフGTI。その1年後、ついに日本への正規輸入が開始された。

ドイツ本国で1984年に登場した2代目ゴルフGTI。その1年後、ついに日本への正規輸入が開始された。

画像: 2代目ゴルフGTI。赤いラインはやはりラジエーターグリルを囲むように入る。

2代目ゴルフGTI。赤いラインはやはりラジエーターグリルを囲むように入る。

●2代目ゴルフ GTI

エンジン:直列4気筒
エンジン排気量:1781cc
最高出力:107-160ps
最高速:186-219km/h

3代目ゴルフ GTI「ディーゼル仕様のGTIモデルも登場」

ゴルフ GTIは、1991年に3代目へモデルチェンジ。当初の最高出力は115psだったが、デビュー翌年には新しい16バルブエンジンを採用して、150psにパワーアップを果たした。

ただ、初代からのキープコンセプトであった2代目から比べると、モダンなスタイルへと路線変更したモデルとも言える。

1996年にはさらにGTIのコンセプトを拡大し、110psのハイスペックなディーゼルエンジンを搭載したモデルも誕生。「GTI」の名前が使われることはなかったが、これがのちの「ゴルフ GTD」のルーツとなる。

また、ABSやEDS(エレクトロニック・ディファレンシャルロック)など先進的な電子制御システムが導入されて、走行性能を向上させたモデルとしても記憶される。

画像: 1991年に登場した3代目ゴルフGTI。2代続いたGTIコンセプトはやや路線変更、GTIコンセプトの魅力拡大が図られた。

1991年に登場した3代目ゴルフGTI。2代続いたGTIコンセプトはやや路線変更、GTIコンセプトの魅力拡大が図られた。

画像: 3代目ゴルフGTI。ヘッドライトは円形からモジュールタイプに、赤いラインはバンパー、サイドモールに配されている。

3代目ゴルフGTI。ヘッドライトは円形からモジュールタイプに、赤いラインはバンパー、サイドモールに配されている。

●3代目ゴルフGTI

エンジン:直列4気筒
エンジン排気量:1984cc
最高出力:115-150ps

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