ホンダ シビックの歴代モデルには、ノーマルのグレードよりパワフルな「スポーツモデル」がラインナップされてきた。そんなシビックのスポーツモデルの系譜を2回に分けてたどってみたい。本記事は後編。

4代目シビック タイプR(2015年)

画像: ニュルブルクリンクでの量産FF車最速タイムを記録して華々しくデビューした4代目タイプR。日本では750台の限定販売だった。

ニュルブルクリンクでの量産FF車最速タイムを記録して華々しくデビューした4代目タイプR。日本では750台の限定販売だった。

シビック タイプR ユーロの販売終了後、タイプRの系譜はしばらく途切れることとなった。だが2015年3月、4代目シビック タイプRのプロトタイプがニュルブルクリンク北コースで量産FF車最速タイムを記録したことで話題となる。同年7月から英国での出荷を開始して、日本では10月に750台限定でホームページからの申込みが行われた。

4代目シビック タイプRも英国生産の輸入車で、9代目シビックの欧州仕様(5ドアハッチバック)がベース。搭載されるエンジンは新開発のK20C型で、排気量は同じ2Lながらターボチャージャーを装着して310ps/40.8kgmを発生した。FF量産車最速を達成するためシャシは専用設計され、大型リアウイングをはじめとするエアロパーツを装着。ブレンボ製ブレーキキャリパーも採用していた。

ちなみに、日本で9代目シビックはこの英国生産のタイプRのみが販売された。

5代目タイプR(2017年)

画像: 2020年10月のマイナーチェンジで登場した、200台限定の「リミテッドエディション」。初代タイプR後期型のイエローをオマージュしている。

2020年10月のマイナーチェンジで登場した、200台限定の「リミテッドエディション」。初代タイプR後期型のイエローをオマージュしている。

2017年の東京オートサロンで、10代目となるシビックと同時に5代目シビック タイプRもお披露目され、同年9月から販売された。先代同様、5代目も英国工場生産モデルとなる。5代目タイプRは標準モデルと同時に開発され、リアサスペンションはマルチリンク式に変更された。

エンジンはK20C型のままだが、小改良により320ps/40.8kgmを発生した。日本発売前の2017年4月には、ニュルブルクリンク北コースで再び量産FF車最速タイムを記録する。

2020年10月のマイナーチェンジでは、よりサーキット走行性能を進化させながらも現代のスポーツモデルらしく「ホンダセンシング」を新たに装備した。さらに、初代シビックタイプR(後期型)をオマージュしたボディカラー「サンライトイエロー」をまとった「リミテッドエディション」も200台限定で登場した。

6代目シビック タイプR(2022年?)

画像: 2022年夏には登場予定の6代目タイプRのプロトタイプ。歴代タイプRのイラストなどでカモフラージュしている。

2022年夏には登場予定の6代目タイプRのプロトタイプ。歴代タイプRのイラストなどでカモフラージュしている。

ホンダがすでアナウンスしているように、6代目となるシビック タイプRは2022年夏ごろに登場予定だ。東京オートサロン2022ではカモフラージュされたプロトタイプが公開されたが、市販モデルもほぼ100%このままのスタイルで登場するようだ。

その正式デビューを心待ちにしているファンに、実体を見せる日はもうすぐだ。(文:Webモーターマガジン編集部 篠原政明)

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