2021年9月に発売された11世代目のホンダ シビック。これまで1.5Lガソリンエンジンのみのラインナップだったが、登場から約10カ月が経過した2022年7月に、待望のハイブリッドモデル「e:HEV(イーエイチイーブイ)」が追加されることになった。このモデルは新開発2Lエンジンにふたつのモーターを組み合わせるホンダ独自のハイブリッドシステムを採用する。

NVが抑えられ静粛性も向上。さらに上質感が増した印象

今回はクローズドコースで試乗。路面は一般の舗装路よりも良かったこともあり、ドライブフィールは好印象。加速感、操縦安定性、モーターからエンジンへの切り替わりの自然さなど完成度が高いと感じられた。

そもそも1.5L版もいいクルマだと感じていたが、乗り比べるとe:HEVの方がより上質感を高められているようだ。発進時のスマートな加速はモーター特有のもので、そこからさらに加速しようとアクセルペダルを踏み込んでも、ほとんどの場合モーターが主役のままである。パワーフロー表示を見れば、回生を行っているのか、エンジンがかかっているのか、モーターで走っているのかなど、運転状況に合わせて連続可変させている状況をひと目でわかるのだ。

画像: モーターとエンジンのそれぞれが得意な分野を受け持つe:HEV。発進時や街中などでは走行用モーター、高速道路走行時は2Lエンジンが活躍する。

モーターとエンジンのそれぞれが得意な分野を受け持つe:HEV。発進時や街中などでは走行用モーター、高速道路走行時は2Lエンジンが活躍する。

アクセルペダルを深く踏み込み、意識的にエンジンで走ろうとすればその存在感は強まってくる。ただ、従来ホンダのハイブリッドシステムとして採用されてきたi-DCDやSH-AWDなどのように、エンジンがかかるとノイズも高まるようなことはあまり感じられない。つまりこの2LエンジンはNV(Noise/Vibration)対策を施されているということ。

また騒音を逆位相の音で打ち消すアクティブノイズコントロールや吸音材・遮音材などの採用により、高い静粛性を実現している。これも上質さが増した印象に繋がっているのである。

発売は2022年7月。車両価格がどうなるのかも含め、楽しみな1台である。

ホンダ シビック e:HEV 主要諸元

●全長×全幅×全高:4550×1800×1415mm
●ホイールベース:2735mm
●車両重量:−
●エンジン:直4 DOHC+モーター
●総排気量:2L
●最高出力:104kW(141ps)
●最大トルク:182Nm
●モーター最高出力:135kW(184ps)
●モーター最大トルク:315Nm
●トランスミッション:CVT
●駆動方式:FF
●燃料・タンク容量:−
●WLTCモード燃費:−
●タイヤサイズ:235/40ZR18
●車両価格(税込):−
※「−」は未公表

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