「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、トムスが手がけたレクサス CT200h「トムス CT20h」だ。

シャシ能力に見合ったパワーが欲しくなった

実際に走ってみると、まず感心したのはサスペンションが微低速域からしっかりと動きはじめることだった。小さな入力でもスッと収める躾の行き届いた感覚はなかなか。タイヤ銘柄からくるしなやかさも当然ながら存在するが、それだけの話ではない。

画像: 電制スロットル車特有のもたつき感を解消する電子スロットルコントローラー「L.T.S」のほか、オリジナルのドリンクホルダーやスマートキーポケットなどの小物類も充実。

電制スロットル車特有のもたつき感を解消する電子スロットルコントローラー「L.T.S」のほか、オリジナルのドリンクホルダーやスマートキーポケットなどの小物類も充実。

ボディをしっかりと固めた上で、きちんとリセッティグされた足がなければ、この動きは出ないだろう。その仕上がりは、ノーマルよりもこちらのほうが、むしろレクサスらしいと思えるほどだ。

しかし、だからといってスポーツできないというわけではない。曲がりくねって、さらにうねりのあるようなワインディングロードでは、とにかくビタッと安定しながらも、コーナーをスイスイとクリアしていく。限界域でリアがナーバスに動くノーマルのいやな部分は見事に払拭されている。回頭性も、申し分ない。むしろシャシが勝ちすぎてしまうくらいに性能がアップしている。

しっとりしなやか、だがコーナーではキビキビ動くこのクルマに乗ると、ノーマルのパワーユニットが貧弱に思えてしまう・・・。もちろん、マフラーやスロットルコントローラーによってレスポンスは向上しているものの、もうひと声のパワーが欲しくなったのは正直なところだ。

そう、上級モデルのHS250hが搭載する、よりパワフルなハイブリッドシステムが欲しくなった。このCT20hのノウハウをフィードバックして、レクサスで「CT250h Fスポーツ」なんてモデルを出して欲しい・・・。そう思えるほど、トムス CT20hはシャシが絶品と思える一台だった。

■レクサス CT200h Fスポーツ(ベース車両) 主要諸元

●全長×全幅×全高:4320×1765×1460mm
●ホイールベース:2600mm
●車両重量:1460kg
●エンジン:直4 DOHC+モーター
●総排気量:1797cc
●最高出力:73kW(99ps)/5200rpm
●最大トルク:142Nm(14.5kgm)/4000rpm
●モーター最高出力:60kW(82ps)
●モーター最大トルク:207Nm(21.1kgm)
●トランスミッション:電気式無段変速機
●駆動方式:横置きFF
●燃料・タンク容量:レギュラー・45L
●JC08モード燃費:26.6km/L
●タイヤサイズ:215/45R17
●当時の車両価格(税込):405万円

This article is a sponsored article by
''.