2021年度の輸入車販売ランキング(日本自動車輸入組合:JAIA調べ)で、フォルクスワーゲン「ゴルフ」が2位となった。鈴木ケンイチ レポーターが、そんなゴルフのトップグレード「GTI」に試乗しながら、ゴルフについて改めて考察してみた。

ディーゼルも良いけれど、やはり楽しいのはGTIだ

燃費とパワーをさらに望むなら、2L 直4ディーゼルターボのTDIに限る。ディーゼルの振動は気にならず、低回転から力強く、さらに高速域でもパンチ力がある。しかも燃費はガソリンの48Vマイルドハイブリッドよりいい。やはり、伝統あるフォルクスワーゲンのディーゼルエンジンは高いレベルにある。

画像: 少しアグレッシブに走ってみても、4輪がしっかりと路面をつかんでいる安心感の高さは、このGTIでも変わることはない。

少しアグレッシブに走ってみても、4輪がしっかりと路面をつかんでいる安心感の高さは、このGTIでも変わることはない。

そして、ゴルフには初代から「GTI」がラインナップされている。スピードはもちろん、ファンなハンドリングも楽しませてくれる、トップグレードのホットハッチだ。本国仕様では4WDと組み合わせた「ゴルフR」もあるが、現在のところ日本仕様には設定されていない。

パワートレーンは、最高出力245ps/最大トルク370Nmというハイパフォーマンスな2L 直4ガソリンターボエンジンに7速DCTを組み合わせ、電子制御油圧式フロントディファレンシャルロックも標準装備。赤いラインの入ったフロントグリルやタータンチェック柄のシートなど、GTI伝統の専用アイテムが装備され、走り出す前からワクワクする気分にさせてくれる。

だが、GTIはスペックから想像されるような過激なクルマではない。ジェントルに扱えば、行儀よく、ゆったりと走らせることができる。しかし、ワインディングや高速域などで、いつもより深めにアクセルを踏み込めば、GTIの底力を垣間見ることができる。なんといってもニュルブルクリンク サーキットで、FF世界最速を競うモデルのひとつだ。ドライバーの意のままに、より高いスピード域へ、あっという間に連れて行ってくれる。

それでも、そんなときでもゴルフらしい、4輪がしっかりと路面をつかんでいるという信頼感が保たれている。この安定感が、ホットハッチと呼ばれるGTIでも変わらずに味わえるというのが、ゴルフの凄みなのだろう。どのモデルに乗っても、基本の乗り味は同じ方向を向いている。これこそがゴルフの伝統であり、そして魅力と言えるだろう。(文:鈴木ケンイチ/写真:Webモーターマガジン編集部)

画像: VWマークの下に「GTI」エンブレムが付けられる。パワートレーンやプラットフォームなどは基本的に従来型を踏襲している。

VWマークの下に「GTI」エンブレムが付けられる。パワートレーンやプラットフォームなどは基本的に従来型を踏襲している。

■フォルクスワーゲン ゴルフGTI 主要諸元

●全長×全幅×全高:4295×1790×1465mm
●ホイールベース:2620mm
●車両重量:1430kg
●エンジン:直4 DOHCターボ
●総排気量:1984cc
●最高出力:180kW(245ps)/5000-6500rpm
●最大トルク:370Nm/1600-4300rpm
●トランスミッション:7速DCT(DSG)
●駆動方式:横置きFF
●燃料・タンク容量:プレミアム・51L
●WLTCモード燃費:12.8km/L
●タイヤサイズ:225/40R18
●車両価格(税込):466万円

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