5.2L V10自然吸気エンジンをリアミッドに搭載し、操る楽しさを追求した「ウラカン テクニカ」。2023年いっぱいで生産を終えるウラカンシリーズの集大成となるこのモデルに 西川淳氏がスペインの公道とサーキットで試乗。他モデルとの違いや魅力を教えてくれた。(Motor Magazine 2022年10月号より)

車内で聴くV10サウンドは歴代ウラカンで最高の音質

サーキットでは非常にコントローラブルだったタイヤ(ブリヂストン ポテンザでSTOと同スペック)&シャシによるドライブフィールも、一般道では流石にやや硬質に感じられ、洗練された乗り心地という点では4WDのスタンダードグレードには及ばない。

画像: ピュアなV10自然吸気エンジンはこれが実質的にはファイナルモデル。

ピュアなV10自然吸気エンジンはこれが実質的にはファイナルモデル。

とはいえSTOよりも明らかにしなやかで、どちらかといえばEVO RWDに近い乗り心地だから扱いやすい。個人的には乗り心地を含めてEVO AWDのドライブフィールを一般道では好むが、テクニカも悪くなかった。

最高だったのは、自然吸気V10エンジンのサウンドを高らかに鳴り響かせつつ、電光石火のギアシフトを楽しみながら、ワインディングロードを軽く攻め込んだときだ。車内で聴くサウンドは明らかにウラカン歴代で最高の音質。とくにシフトダウン時のブリッピング音がよかった。サーキットでも、そして一般道でも、積極的に操ってこそテクニカの魅力を真に味わうことができるというわけだ。

ピュアなV10自然吸気エンジンを積んだミッドシップスーパーカーはおそらく、これで最後だろう。テクニカはガヤルドとウラカンのほぼ20年を締めくくるにふさわしいモデルであった。(文:西川 淳/写真:アウトモビリ ランボルギーニ S.p.A )

ランボルギーニ ウラカン テクニカ主要諸元

●全長×全幅×全高:4567×1933×1165mm
●ホイールベース:2620mm
●車両重量:1379kg
●エンジン:V10DOHC
●総排気量:5204cc
●最高出力:470kW(640ps)/8000rpm
●最大トルク:565Nm/6500rpm
●トランスミッション:7速DCT
●駆動方式:MR
●燃料・タンク容量:プレミアム・80L
●タイヤサイズ:前245/30R20、後305/30R20
●車両価格(税込):約3000万円
*EU準拠

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