V12エンジンは将来もフェラーリの象徴であり続ける
フェラーリにとって同社の75年という歴史の中で初となる4ドア4シーターの新型モデル、それが2022年9月に発表された「プロサングエ」だ。モデル名はイタリア語でサラブレッドを意味し、観音開きの前後ドアを採用、大人4人がゆったりとくつろげるキャビンを持つ4WDモデルである。その日本初披露のプレミアイベントが世界遺産である京都・仁和寺の境内に特設された会場で開かれた。
フェラーリ・ジャパン代表のフェデリコ・パストレッリ氏に話を聞いた。
「プロサングエは、多くのカスタマーたちにまさに待望されていたモデルなのです。それは、あらゆる道を走ることができるピュアなフェラーリであり、正真正銘リアルなフェラーリなのです」
すでに大勢のカスタマーたちからプレオーダーが入っていると聞きました。
「多くの方々に、ご自分の夢の実現を楽しみにお待ちいただけるモデルです。そして、お手元に届くまでの間にも興味を持ち続けていただけるよう、さまざまなアクティビティを2023年から開始するようにプログラミングしています」
V12との組み合わせはピュアスポーツカーとしてのベスト
今回のお披露目イベントもそのひとつだと思いますが、なぜ京都なのですか。
「京都はとてもヒストリカルでユニークな場所です。日本を象徴している地であり、1200年以上の歴史を備えています。皇室とのつながりもあり、すべてに調和が重んじられています。そしてその唯一無二であるという点において、京都はまさに我々フェラーリと同じなのです」
V12エンジンは、このプロサングエが最後の搭載モデルとなるのでしょうか。
「いいえ、V12エンジンこそがフェラーリの歴史であり、これは将来もあり続ける存在です。V12とプロサングエは、ピュアスポーツカーのブランドである私たちを象徴する最高の組み合わせなのです」
フェラーリ初のSUVとは言わない?
「フェラーリはどのモデルにおきましても常にピュアスポーツカーです。プロサングエは4ドアで4シーターの4WDという、他に比類なきモデルです。シートに座ってみてください。4ドアであっても、そのドライビングポジションは、フェラーリの他のモデルと同じなのです」
会場にはカスタマー約150人が招待されていた。イベントは3晩開催されたのでおよそ450人の幸せな人々がプロサングエの美しい姿を楽しんだことになる。(文:Motor Magazine編集部 香高和仁/写真:フェラーリ・ジャパン)