「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、ホンダ CR-V(4代目)だ。

いたって軽快な走り味。日本専用の20Gに好感

画像: 「瞬間認知・直感操作」を突き詰めたインパネ。24Gでは大理石調のメタリックフィルムを内装に採用。カーナビはオプション。

「瞬間認知・直感操作」を突き詰めたインパネ。24Gでは大理石調のメタリックフィルムを内装に採用。カーナビはオプション。

車種体系およびパワートレーンは、2.4L+5速ATで4WDの「24G」と、日本専用に設定された2L+CVTでFFの「20G」というシンプルな2グレード構成。車両価格差は30万円足らずで、ちなみに車両重量は20Gが80kgも軽い。

走ってみると、まず静粛性の高さに気づく。加速感は24Gの方がエンジン自体はパワフルではあるが、20Gのほうが出足は良く、短時間で流れに乗れる車速に到達できる印象だ。おなじみ「ECONモード」を選択すると、両グレードとも高速道路の合流や再加速では少し物足りない気がするものの、市街地であれば問題ない。JC08モード燃費はカタログ値で20Gが3km/L近く良いから、もし4WDの走破性能が必要ないならば、20Gを選んでおいたほうがリーズナブルかもしれない。

フットワークも大いに感心させられた。非常に軽快で乗り心地も良好で、4WDの24GとFFの20Gを乗り比べると、20Gのほうがより全体的に軽快感がある印象。先代はどちらかというと重厚感のある走り味で、それはそれで良かったのだが、新型は高いスタビリティを維持しながらも、スポーツカーのごとく軽やかにヒラリヒラリと走り、重心の高さを感じさせない。

高速巡航時にはフラットに落ち着くので、すごく快適だ。この一連の走りの仕上がりの良さこそ、F1に携わった外村氏のこだわりの表れといえるだろう。機会があれば「リアルタイムAWD」という電子制御により後輪に瞬時に最適なトルクを配分する新機構の与えられた24Gのオフロードでの走りも、ぜひ試してみたいところだ。

画像: 24Gより40psと3.1kgmアンダーパワーだが、80kg軽いおかげで軽快な走りを見せる20G。乗り心地もいい。

24Gより40psと3.1kgmアンダーパワーだが、80kg軽いおかげで軽快な走りを見せる20G。乗り心地もいい。

ホンダ CR-V 20G<24G> 主要諸元

●全長×全幅×全高:4535×1820×1685mm
●ホイールベース:2620mm
●車両重量:1460kg<1540>
●エンジン:直4 SOHC<DOHC>
●総排気量:1997cc<2354>
●最高出力:110kW(150ps)/6200rpm<140(190)/7000>
●最大トルク:191Nm(19.5kgm)/4300rpm<222(22.6)/4400>
●トランスミッション:CVT<5速AT>
●駆動方式:横置きFF<フロント横置き4WD>
●燃料・タンク容量:レギュラー・58L
●JC08モード燃費:14.4km/L<11.6>
●タイヤサイズ:225/65R17
●当時の車両価格(税込):248万円<275万円>

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