「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、BMW 3シリーズ(6代目 F30型)だ。

BMW 3シリーズ(2011年:6代目フルモデルチェンジ)

画像: 全長は従来型より約90mm長くなったが、FRセダンらしいプロポーションやホフマイスターキックのサイドウインドーなどは不変だ。

全長は従来型より約90mm長くなったが、FRセダンらしいプロポーションやホフマイスターキックのサイドウインドーなどは不変だ。

2011年の東京モーターショーの直前に発表されたばかりの、F30型となった6代目となるBMWの新型3シリーズ。日本導入に先がけて、まずは国際試乗会が開催された。

新型3シリーズは、現行型(編集部註:5代目のE90型)のデザインモチーフを踏襲しながら、ひとまわり大きくなった。だが全幅は、日本仕様に限っては現行モデルと同じ1800mmに収まる予定だという。ホイールベースは50mm、全長も93mm延長された。前述のように全幅は変わらないものの、トレッドは前37mm/後47mmも拡大されているので、さらに踏ん張り感のあるデザインが頼もしく感じられる。

今回の国際試乗会では、ワインディングロードからサーキットまで多彩なコースが用意されていた。試乗車は328i。搭載されるエンジンはX1の28iで初導入された、直噴の2L直列4気筒DOHCツインスクロールターボだ。ターボエンジンながらレスポンスに優れており、吸排気可変バルブタイミングや可変バルブリフトと組み合わされ、いかにもBMWらしいパワーユニットだ。

エンジンフィールは広い回転域にわたって厚みのあるトルクを出しているので、シャープというよりも力強い感じだ。BMW特有の硬質なエンジン回転フィールではないが、パワー的にはまったく問題ない。もちろんBMW流に可能な限り後方にマウントされて、前後重量配分50:50というスタンスは崩していない。組み合わされるトランスミッションは8速ATとなる。

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