ホンダSUV初の「SNOWモード」は、安定感が高い

画像: ZR-Vの4WDシステムは、プロペラシャフトでリアに直結し、瞬時に最適な前後駆動力配分を実現する。

ZR-Vの4WDシステムは、プロペラシャフトでリアに直結し、瞬時に最適な前後駆動力配分を実現する。

実際に雪道を走ると、メタル製減速セレクターをエンジンブレーキのように使うことができることも加わり、とても走りやすかった。ドライブモードも「SNOW」の他に「NORMAL 」、「SPORT」、「 ECON」がありそれぞれ切り替えながら走ったが、安心感が強くドライバーの操作したとおりの挙動を見せてくれるのが「SNOW」だった。

同じコーナーを曲がるときも他のモードでは「SNOW」より明らかに速度が低くなっていることからもそれがよくわかった。タイヤの限界を超えない限り安定した走りが味わえる。

ただひとつ弱点があるとすればリアカメラだろう。雪道を走るとリアカメラ部分が雪や泥で汚れてしまい、リバースギアに入れても正確に映し出されない。たとえば、後退時のみカメラ部分が出てくるとか強力に洗浄できる機能を装備するなど工夫が欲しい。せっかく安全運転を支援する機能なのだから、雪国のような過酷な使用環境でも使えるようにしてほしいと思った次第だ。

さてそろそろ結論を出したい。e:HEV ZのFF(389万9500円)と4WD(411万9500円)の差額は22万円となる。装備差は、リア左右席にシートヒーターの有無と親水/ヒーテッドドアミラー+フロントドア撥水ガラス+熱線入りフロントウインドウを装備したコンフォートビューパッケージの有無だ。

雪国や寒い地域ではこうした装備がとてもありがたい。それらが標準化されていることを考えると、22万円の価格差はそれほど大きく感じられないのではないだろうか。つまり、降雪地域では間違いなく4WDモデルがお勧めと言える。

またFFと4WDでは車両重量差はあるが、今回のようなスノードライブでは、その差が大きく運動性能に影響するようなことはなかったことも報告しておく。(文:Motor Magazine編集部 千葉知充/写真:永元秀和)

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