1970年代の後半に大ブームが起き、今もなお人々を魅了してやまないスーパーカーたち。そんな懐かしいモデルから現代のハイパースポーツまでを紹介していく、スーパーカークロニクル。今回は、トヨタ 2000GTだ。

発売前から日本GPやスピードトライアルに挑戦

画像: クラウン用のM型 2L SOHCをヤマハがDOHC化した3M型エンジン。2バルブながら、ソレックスを3連装して150psを発生。

クラウン用のM型 2L SOHCをヤマハがDOHC化した3M型エンジン。2バルブながら、ソレックスを3連装して150psを発生。

トヨタ 2000GTは1967年5月に発売されたが、発売前の1966年5月に富士スピードウェイで開催された第3回 日本グランプリに参戦。純レーシングカーのプリンス R380に次いで、予選2位、決勝では3位に入賞した。さらに同年10月には高速耐久スピードトライアルにも挑戦し、78時間連続走行で3つの世界新記録と13のクラス別国際新記録を樹立し、勇躍市販となった。発表当時の価格は、238万円という高額なものだった。

また、発売当時の日本を舞台に撮影された映画「007は二度死ぬ」では、ボンドカーとしてオープンモデルのトヨタ 2000GTが登場している。1969年にはマイナーチェンジされ、細部が変更されて3速ATも設定された。また、米国輸出を検討して2.3L SOHCを搭載したモデルが数台試作されている。

トヨタ 2000GTは、コスト度外視で製作されたため赤字生産が続き、生産累計は337台で終わっている。しかし、それを補って余りあるトヨタの技術を世界に知らしめるという役割は大きかった。

2020年7月にトヨタ GAZOOレーシングが、「GR ヘリテージパーツプロジェクト」の第2弾としてトヨタ 2000GTの補給部品を復刻し、国内外での販売を再開したが、誕生から半世紀以上を経た今日でも、その魅力に心を奪われる人たちが世界中にいるということなのだろう。

画像: メーターパネルは本物のローズウッド。後期型はウオールナットに変更されている。レーシーというだけでなく豪華さもあった。

メーターパネルは本物のローズウッド。後期型はウオールナットに変更されている。レーシーというだけでなく豪華さもあった。

トヨタ 2000GT 主要諸元

●全長×全幅×全高:4175×1600×1160mm
●ホイールベース:2330mm
●車両重量:1120kg
●エンジン種類:直6 DOHC
●総排気量:1988cc
●最高出力:150ps/6000rpm
●最大トルク:18.0kgm/5000rpm
●燃料・タンク容量:有鉛ハイオク・60L
●トランスミッション:5速MT
●駆動方式:FR
●タイヤサイズ:165HR15

画像: amzn.to
amzn.to

This article is a sponsored article by
''.