5区の山上りで、ちょっとだけハンドリングを楽しむ
箱根湯本駅前の雑踏を抜けると、道は急に流れ出した。ここから13kmほど上りのワインディングロードが続くのだが、専用サスペンションを与えられたフィット RSは、まさに水を得た魚のように走ってくれる。普段はほとんど「ECON」モードだが、ここでは「SPORT」で走る。
絶対速度は高くないもののハンドリングが試されるコースだから、適度なロールと好レスポンスのステアリングも相まって、ファン to ドライブが楽しめる。パドルの減速セレクターも「SPORT」モードでは固定されるので、ちょっとしたマニュアルシフト感覚も味わえる。
それにしても、この急勾配の上り区間をガンガン走って行くランナーは、やっぱりスゴいとしか言いようがない。たまに自転車で走っている人も見かけたが、これもかなりツラそうだ。
最高地点(874m)を超えて下りはじめ、芦ノ湖畔に近づくと、やはり行楽渋滞がひどくなる。それでも一本道だし、突然目の前を横切る観光客に気をつけながら、ゴール地点の箱根駅伝ミュージアム前に到着!(タイトル写真)
こんな下道ドライブを楽しむのも、たまにはいいかも
途中、3回のトイレ休憩(コース上にはコンビニがたくさんあるから便利だ)とランチタイムを挟んで、所要時間は約6時間。実質の走行時間は、約5時間15分。5人のランナーで走るよりは、少しだけ早かった(当たり前か)。トリップメーターは107.4kmで、平均燃費計は20.7km/Lを表示していた。
ホンダ トータルケアのアプリで確認すると、ほとんどの区間で25km/L前後の燃費を記録している。さすがに小田原中継所からゴールまでの山上り区間を含む5区では11.8km/Lだったが、今回はエコランではないし、行楽渋滞でもどれくらい走れるのかを試した結果だから、数値的に不満はない。ちなみに、帰路の芦ノ湖畔から箱根新道を下って西湘バイパスの西湘PAまでの約26kmでは、下りが多いとはいえ55.9km/L!を記録した。
仕事で高速道路や箱根の道を走る機会は多いけれど、今回のような一般道だけ、それも行楽渋滞の真っ只中を走るのは、長い運転経験の中でも初めてのこと。でも、思ったより楽しかったし疲れなかったのは、やはりクルマの安全&快適装備が進化したことが大きいのだろう。
ハイウエイクルージングも楽しいけれど、たまにはこんな下道(一般道)ドライブも悪くない。機会を見つけて、ぜひ読者の皆さんも試してみては、いかがだろうか。(文と写真:Webモーターマガジン編集部 篠原政明)