1970年代の後半に大ブームが起き、今もなお人々を魅了してやまないスーパーカーたち。そんな懐かしいモデルから現代のハイパースポーツまでを紹介していく、スーパーカークロニクル。今回は、ランボルギーニ レヴェントンだ。

ランボルギーニ レヴェントン(LAMBORGHINI REVENTON:2007-2009)

画像: レヴェントン(Reventon)という車名は、ランボルギーニの伝統に則って闘牛の名前に由来している。

レヴェントン(Reventon)という車名は、ランボルギーニの伝統に則って闘牛の名前に由来している。

激動の時代から一転、経営状態の安定したランボルギーニは、それまでのラインナップだけでなく、少量限定生産を目指したスペシャルモデルや、将来的に市販も検討されるプロトタイプを手がけるようになる。その最初のモデルともいえるのが、ここで紹介するスペシャル ランボルギーニの「レヴェントン」だ。

ワールドプレミアは、2007年のフランクフルト モーターショー。ベースとなったのは当時のフラッグシップモデルのムルシエラゴだ。基本的なフォルムはムルシエラゴを踏襲しているが、米軍のステルス戦闘機「F-22 ラプター」からインスパイアされたスタイリングは、ムルシエラゴよりも直線を強調した鋭角的なものとなっている。こうしたレヴェントンのディテールは、のちにムルシエラゴの後継モデルとなるアヴェンタドールにも、一部が継承されていくことになる。

ミッドシップ搭載されるパワーユニットは、6.5L(正確には6496cc)と排気量もムルシエラゴと変わらないV型12気筒のDOHCだが、最高出力は10psアップされて650psとなっていた(最大トルクは690Nmで同じ)。トランスミッションはセミATの「eギア」のみで、6速MTは設定されなかった。駆動方式も4WDのみだ。

インテリアもムルシエラゴがベースとなっていたが、エクステリア同様にステルス戦闘機をモチーフにして、メーターパネルは当時としては先進的なTFT液晶ディスプレイを採用、アナログ風やデジタル風など、さまざまな表示が可能だった。シートもフルバケットタイプを装着していた。

レヴェントンは20台限定で販売され、その価格は100万ユーロ(当時のレートで約1億6000万円)と、ムルシエラゴの5倍以上ものプライスが付けられていた。それでも発表前には完売し、アジアでは日本に1台だけ輸入されている。2009年のフランクフルト モーターショーではロードスター バージョンも発表された。エンジンは670psにパワーアップされ、15台限定で価格は110万ユーロ(約1億7600万円)。こちらも日本には1台だけ輸入されているようだ。

画像: メーターパネルにはTFTフル液晶モニターを採用。シートはフルバケットタイプを装着していた。

メーターパネルにはTFTフル液晶モニターを採用。シートはフルバケットタイプを装着していた。

ランボルギーニ レヴェントン 主要諸元

●全長×全幅×全高:4700×2058×1135mm
●ホイールベース:2665mm
●車両重量:1665kg
●エンジン種類:60度V12 DOHC
●総排気量:6496cc
●最高出力:650ps/8000rpm
●最大トルク:690Nm/5500rpm
●燃料:無鉛プレミアム
●トランスミッション:6速AMT
●駆動方式:縦置きミッドシップ4WD
●タイヤサイズ:前245/35ZR18、後335/35ZR18

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