2003年のジュネーブモーターショーで発表されたガヤルド(Gallardo)は、ランボルギーニで初めてV10エンジンを搭載した市販モデルだった。当初から驚異的な人気を誇り、ランボルギーニの販売記録を次々と塗り替えていく。誕生から20周年を迎え、アイコニックな「ベビーランボ」を記念して、その歴史を振り返る。

さらなる軽量化とパワーアップを果たす

動力の流れの変化を考えると、こうした変更はビークルダイナミクスにも影響した。リアディファレンシャルも新しくし、動的安定性システムESPにも多くの調整を加えた。

画像: 空力性能向上のためエアロパーツで武装し、パワーアップも図ったガヤルドLP570-4スーパーレッジェーラ。

空力性能向上のためエアロパーツで武装し、パワーアップも図ったガヤルドLP570-4スーパーレッジェーラ。

2010年3月、よりダイナミックで軽量、さらに強力で魅力的なガヤルドLP570-4スーパーレッジェーラをジュネーブで発表した。

同名の2007年バージョンの成功を引き継ぐことを狙い、前モデルより70kgの軽量化を果たし、570 psのエンジンを搭載し、パワーウェイトレシオは2.35kg/psにまで下げられた。

空力性能の改良を図るためエクステリアに変更を加え、そのデザインはラジエータへの空気の流れを増大させ、フロントアクスルのダウンフォースを向上させた。

フロアパネルの変更とサイドスカートの使用、新しいカーボンファイバー製のリアディフューザーも、空力性能の向上に貢献した。また、リアアクスルへの空力負荷のバランスを取るため、固定リアスポイラーが備えられた。

画像: ワンメイクレース用のガヤルドLP 570-4スーパートロフェオ。

ワンメイクレース用のガヤルドLP 570-4スーパートロフェオ。

2010年は、このほかにも同じエンジンを搭載した2モデルを発表した。ひとつはさらなる軽量化を実現したLP570-4スパイダーペルフォルマンテ(LP560-4スパイダーに比べ全体重量が65kg軽い)。

もうひとつはスーパートロフェオのレーススピリットを完璧なロードハンドリングと見事に融合させ、2009年から始まったワンメイク選手権「ランボルギーニ ブランパン スーパートロフェオ」に触発された特別デザインのLP570-4ブランパンエディションとなる。

数多くのスペシャルモデルを投入し、合計1万4022台を生産

2012年、アウトモビリランボルギーニはガヤルドの最新2モデルをパリモーターショーで発表した。より一層大胆に、過激さを増したガヤルドLP560-4とガヤルドLP570-4エディツィオーネテクニカは、ランボルギーニ初のV10モデルのさらなるスタイリングの進化を表していた。

画像: 最後の1台となったガヤルド。

最後の1台となったガヤルド。

2013年1月、ガヤルドMY13に基づいた新しいGT3プログラムの開発が発表され、同年のフランクフルトモーターショーでガヤルドLP570-4スクアドラコルセを披露した。

ガヤルドのラインアップの中でも最も過激なこの新しい限定シリーズは、ランボルギーニ スーパートロフェオで競うガヤルド スーパートロフェオにインスピレーションを得ていた。

2013年11月25日、ガヤルドの最後の1台が、由緒あるサンタアガタボロネーゼ工場の生産ラインを後にした。最後に生産された1台はロッソマーズ(レッド)のガヤルドLP570-4スパイダーペルフォルマンテだった。

10年以上にわたる生産の中で、ガヤルドには数多くのスペシャルエディションが登場し、45カ国で販売され、32種のバージョンを合わせると生産台数は合計1万4022台に上る。

これらの数字だけを見ても、ガヤルドはイタリアンデザインと自動車技術を代表する名車として位置付けることができる。史上もっとも高く評価されたスーパースポーツカーとして、歴史に名を刻むことになるだろう。

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