新旧マツダ車が全国のファンを魅了した
「MAZDA FAN FESTA」はさまざまな体験を通じてマツダブランドに触れて、楽しんでもらうことを目的として企画されたファンイベント。富士スピードウェイでの開催は2018年以来5年ぶり。
イベントでは、ル・マン24時間レースに29回の出場経験をもつ寺田陽次郎氏による、1991年ル・マン優勝車「マツダ787B」のデモンストレーション走行や、カスタムパーツメーカーの出展、マツダの技術者やデザイナーとの交流イベント、試乗体験コーナーなど内容盛りだくさん。
5年ぶりのリアルイベントということもあり、入場チケットは即完売。後日発表された来場者数は1万4000人と大盛況なファンイベントとなった。特に会場では787Bの注目度が高く、デモランでは4ローターのレーシングエンジンの痺れるサウンドが。その瞬間、居合わせた皆の目線はコースに釘付となった。
そんな過去の名レーシングカーとともに、発表されたばかりの「MX-30 ロータリーEV」もここで初お披露目。こちらもプラグインハイブリッドシステムの発電機として復活したロータリーエンジンを一目見ようと、多くの人が集まり、エンジンルームを覗いている人たちの姿があった。
ロータリーエンジンといえばやっぱりRX-7
11年ぶりにロータリーエンジンを搭載した市販車が登場した一方で、会場の奥の方でファンから熱い視線を集めていたのが「クラシックマツダ」というサービスによってレストアされた「RX-7(FD3S)」の展示だ。これはRX-7のレストアサービス開始に向けてトライアルを行っている車両で、今回はすでにマツダが販売しているRX-7の復刻パーツとともに展示されていた。
この車両は元々マツダ社内の開発車両で、車体番号もついておらず、世に出ていないモデルだという。RX-7のレストアサービスを始めるに当たってベース車両を探すにしても、市場価格があまりにも高騰していたので、たまたま社内にあり、年月が経ちやれていたこの開発車両をベースにレストア作業を始めたようだ。
そもそもこのサービスは、2018年に初代ロードスター(NA型)でスタートしたもの。純正パーツ復刻をはじめ、レストアサービスチームの職人たちによる作業で、ライトなリフレッシュプランからボディ、内外装、エンジンを新車同様に仕上げるフルレストアまで幅広く対応している。サービス開始時から話題で、今もロードスターのレストア作業は2025年まで予約で埋まっているという人気ぶりだ。