直列6気筒、FR、M・・・。いずれもBMWが守り続けてきた、彼らを象徴するものたちだ。ガソリンエンジンの終焉が近づきつつある今、BMWは真のスポーツモデルというべきクルマを送り出した。M2クーペのMTとATの2台を同時に試乗して、今だからこそ選びたくなるピュアエンジン車の真価を探った。(Motor Magazine 2023年12月号より)

2代目となる新型M2クーペはMモデルの中でも傑作の部類に属する。

今回の取材は最近では珍しく、AT車とMT車の乗り比べができた。スポーツモデルでもMT車の存在が少ないから、それに乗るだけでも貴重な体験といえるが、同じモデルでATとMTを乗り比べることとができたのだ。

画像: BMWジャパンは2023年2月27日、BMW M社が手がけるハイパフォーマンス コンパクトスポーツ「M2クーペ」の2代目となる新型を発表した。

BMWジャパンは2023年2月27日、BMW M社が手がけるハイパフォーマンス コンパクトスポーツ「M2クーペ」の2代目となる新型を発表した。

そんな条件で新型BMW M2クーペのロングドライブを楽しめたので一般道、高速道路、ワインディングロードでの両者の味の違いも含めてレポートしよう。別の機会にはサーキットも走れたので、そのインプレッションも併せてお伝えする。

結論を先に言ってしまうと、2代目となる新型はMモデルの中でも傑作の部類に属すると思う。
BMWのMモデルは、サーキットが楽しいマシンであることはもちろん、一般道も痛快に走れるというコンセプトで創られている。そのため、Mモデルの中でもっともサイズがコンパクトなM2クーペでも、ヘッドクリアランスは十分な高さが確保されるなど、日常使いに不便を覚えることはない。

2名がしっかり乗れる後席や十分広いトランクも備えている。週末はそのままサーキットに行って、スポーツ走行を楽しむ・・・そんなライフスタイルを現実にすることができる。

M2クーペの全長×全幅×全高は4580×1885×1410㎜で、ホイールベースが2855㎜である。ベースとなった2シリーズクーペと比較すると左右のフェンダーが片側30㎜ずつ膨らんでいる。たった30㎜かもしれないが、見た目での膨らみは大きい。ちなみにこの膨らんだフェンダーによってM2でもM4と同じトレッド幅が確保されている。

気になるのはやはり、トランスミッションによる重量の差。M2クーペの車重は6速MTが1710㎏、8速ATが1730㎏で約20㎏ほどATが重い。車検証によるとATは前後軸それぞれが10㎏ずつ重くなっている。もっとも、搭載位置が車体の中央床下部分なので、重心点が下がることになる。つまり、走りに悪影響はないと考えられるのだ。

新型M2は兄貴分のM4にかなり近い位置になった感じがする。M2にM4コンペティションと同じ高出力エンジンを搭載して四輪駆動のM xドライブを組み込んだら、最強のコンパクトMモデルができそうだと妄想してしまう。

意外なほど運転しやすいと感じたM2クーペのMTモデル。

編集スタッフに迎えに来てもらい、まずは6速MTの方から運転して伊豆方面へ向かった。MTでも戸惑わずに乗れるのは、若い頃に散々MTで走っていたからだ。それにしてもM2のクラッチペダル操作、シフト操作はしやすい。

画像: 新型M2クーぺには6速MTを用意する。回転アシスト機能付きで、MTの運転に不慣れな人でも安心してシフトチェンジを行うことができる。

新型M2クーぺには6速MTを用意する。回転アシスト機能付きで、MTの運転に不慣れな人でも安心してシフトチェンジを行うことができる。

クラッチを切って1速にシフトし、最初だけはクラッチをゆっくり戻していく。半分以降はかかとをフロアに付けて足首の動きで操作すると、クラッチがつながり始める場所が出てくる。それは半クラッチ前の4分の1クラッチだ。この足首の角度を覚えておくと次回からは一発でこの場所まで戻していけばいい。

ここからアクセルペダルを踏み始めて、クラッチ操作をするとスムーズに発進できる。エンジン回転は無用に高まらず、また急につながることもないのでエンストする心配もない。この発進方法が傍目からもスムーズな発進に見えるし、半クラッチが少ないからクラッチも消耗せずに使える。

実はこの方法を教えると、女性や免許取り立ての人でもすぐに運転できるほど簡単な方法だから、試してもらいたい。

市街地走行はMTでも苦はない。平坦路はもちろん坂道発進も楽々できる。それはヒルスタートアシストが作動するからだ。これは登り坂でブレーキを踏んで1速にシフトし、ブレーキから足を放しても2秒間は4輪のブレーキが効いて停止していてくれる装置。この2秒の間に発進すればいいのでそう難しくはないはずだ。

車庫入れもやさしいのがM2で、これは意外だった。太いタイヤを履いているからそう小回りは効かないだろうとは思っていたが、5.2mという最小回転半径は都会での取り扱いも楽になる。

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