2023年10月25日に発売されたスバルレヴォーグレイバックは、事前受注台数が月販計画台数を大幅に上回るなど、販売が好調の様子。一方でスバルには、ステーションワゴンをベースとしたクロスオーバーモデルとしてはその「元祖」とも言えるレガシィアウトバックがあります。今回はそんなレガシィアウトバックで約600kmのドライブへ出掛けて、その魅力を再確認してきました。

大人なアウトバックはスポーティな走りも可能

パワートレーンは、レヴォーグやレイバックと同じCB18型1.8Lの水平対向4気筒ターボエンジンで、トランスミッションもリニアトロニック(CVT)です。

画像: 以前の取材で雪上走行を体験した時のもの。常時4WDでX-MODEも搭載。スタッドレスタイヤさえ履いていれば、雪国へのドライブも安心。こうしたどこへでも行けてしまう性能の高さが、このクルマの魅力でもある。

以前の取材で雪上走行を体験した時のもの。常時4WDでX-MODEも搭載。スタッドレスタイヤさえ履いていれば、雪国へのドライブも安心。こうしたどこへでも行けてしまう性能の高さが、このクルマの魅力でもある。

ただし、車両重量は両者よりも重く1690kgもあるので、排気量が1.8Lと聞くと心細さも感じますが、このエンジンは1600rpmという低回転から最大トルクの300Nmを発生するので、巡航時にはアクセルペダルを踏むこんだところからグッと加速ができて、特段力不足を感じる場面はありませんでした。

性格的にのんびりとドライブしたくなるレガシィアウトバックには不要かもしれませんが、スバル車ではお馴染みのエンジンの出力特性を変える「SIドライブ」も搭載しています。ハンドルのスイッチで「スポーツシャープモード(S#)」に切り替えれば、アクセルペダルに対するエンジンの反応も鋭くなり、パドルシフトも使って、スポーツドライビングを楽しむことも可能です。

また前述した静粛性の部分ですが、特に走行時は同じエンジンを搭載するレヴォーグに比べて、さらに静かな印象があります。吸音・遮音に力を入れているからでしょうが、エンジンやロードノイズも嫌な音がかき消されているので、高速走行時は120km/h巡航でもかなり静かです。

今回の試乗では体感することはできませんでしたが、アウトバックは全車4WDでVDCやアクティブ・トルク・ベクタリングも搭載しています。さらに213mmという地上高、ヒルディセントコントロール付きのX-MODEを装備するなど、荒れた路面や悪路を走行するための機能も充実しています。

これからの季節(今年は暖冬ですが……)であれば、スタッドレスタイヤを装着して雪上だって安心して走ることができるので、スキーやスノーボード、はたまた雪国の温泉へ……なんて、まさしく、365日、いつでもどんな場所にでもドライブに行ける最高の相棒になってくれるに違いありません。

とはいえ、レガシィアウトバックがこれだけ良いと、後発のレヴォーグレイバックも相当気になりますね。すでにクローズドコースでの試乗会では足まわりの良さを体感済みですが、2024年は公道を走る機会も出てくると思うので、そちらにも期待したいところです。(写真:永元秀和)

スバル レガシィアウトバック リミテッドEX 主要諸元

●全長×全幅×全高:4870×1875×1675mm
●ホイールベース:2745mm
●車両重量:1690kg
●エンジン:対向4 DOHCターボ
●総排気量:1795cc
●最高出力:177ps/5200-5600rpm
●最大トルク:300Nm/1600-3600rpm
●トランスミッション:CVT(リニアトロニック)
●駆動方式:4WD
●最小回転半径:5.5m
●タイヤサイズ:225/60R18
●車両価格(税込):440万0000円

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