クルマは長く乗れば乗るほど見えてくるものがある。今回はMotor Magazine誌で掲載した長期レポート「ホンダZR-V」を紹介していこう。ZR-Vには1.5L直4ターボを搭載するガソリンエンジンモデルとe:HEVと呼ばれるハイブリッドモデル、そしてそれぞれにFFと4WDが用意される。ZR-Vの4モデルを1カ月ごとに1台ずつ試乗し、その乗り味や魅力を確認した。その第1回はe:HEV Z(FF)を贈る。(Motor Magazine 2023年9月号より)

見た目がスタイリッシュなSUV

画像: ZR-V e:HEV Z(FF)のボディサイズは全長 4570 x 全幅 1840 x 全高 1620 mm。ホイールベースは2655mmだ。

ZR-V e:HEV Z(FF)のボディサイズは全長 4570 x 全幅 1840 x 全高 1620 mm。ホイールベースは2655mmだ。

初めてZR-Vを目にしたとき、開口部が特徴的なバーチカルグリルや細長くシャープなヘッドライト、そして低いルーフと流れるようなプロポーションなど、随分スタイリッシュなSUVだなという印象を受けた。

ZR-Vは、ホンダのSUVの中ではヴェゼルの兄貴分にあたり、日本では販売を終えたCR-Vとの中間に位置する。シビックとプラットフォームやパワートレーンが共通なので、“シビックのクロスオーバーSUV”という呼び方もできるのかもしれない。

パワートレーンは1.5L直4ターボエンジンと、2L直4エンジン+2モーターハイブリッドシステムを組み合わせたe:HEVの2種類が用意される。SUVらしく190mmの地上高と、シビックには設定されていない4WDも用意しているのが特徴である。

画像: 伸びやかなデザインで外観同様にスタイリッシュなインテリア。マルーンカラーでパール調ソフトパッドを採用するなど上質感あふれる。e:HEVモデルは写真のようにスイッチ式シフトセレクターを採用しているのが特徴。

伸びやかなデザインで外観同様にスタイリッシュなインテリア。マルーンカラーでパール調ソフトパッドを採用するなど上質感あふれる。e:HEVモデルは写真のようにスイッチ式シフトセレクターを採用しているのが特徴。

インテリアもシビックに近い直線基調のデザインとなり、ディスプレイやスイッチ類の配置など構成は共通だが、ソフトパッドやハイデッキセンターコンソールなどによって、さらに上質で、優しく包まれるような感じがある。

運転席に座れば、着座位置や目線が高くなることで、見晴らしが良いのもSUVならでは。それでいて着座姿勢はセダンに近く、足を投げ出すような形であるから、セダンやハッチバックから乗り換えてもあまり違和感はない。むしろ、適度なシート高によって、乗り降りが楽になるはずだ。

今回のテスト車は燃費性能と走りの楽しさを両立するハイブリッドシステムe:HEVのZ(FF)で、上級グレードにあたる。ホンダコネクトディスプレイ+ETC2.0車載器、BOSEプレミアムサウンドシステム、本革シート(運転席8ウェイ、助手席4ウェイパワーシート)、本革巻きステアリングホイールといった豪華装備が標準なのが最大のポイント。

また、外装上ではスタンダードグレードのXと異なり、フェンダーのモール部分などがボディ同色のカラードタイプとなっているので、より洗練されている印象だ。

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