クルマは長く乗れば乗るほど見えてくるものがある。今回はMotor Magazine誌で掲載した長期レポート「ホンダZR-V」を紹介していこう。ラインナップされる4モデルを1カ月ごとに1台ずつ試乗し、その乗り味や魅力を確認した。第3回はe:HEV Z(4WD)の印象をご紹介しよう。(Motor Magazine 2023年11月号より)

ZR-Vで往復1300kmのロングドライブで快適さを実感

画像: e:HEVの4WDモデルは引き締まった足まわりがスポーティな印象。運転するのが楽しくなるSUVである。

e:HEVの4WDモデルは引き締まった足まわりがスポーティな印象。運転するのが楽しくなるSUVである。

と、そんな中で今回の期間中はメインカットを撮影した青森県まで往復約1300kmの移動をする機会があった。長距離の快適性はこれまでのe:HEVでも実証済みなので、ZR-Vでは率先してロングドライブをしたくなるのだが、今回はACCとLKASにも頼りながら移動したので本当に疲れ知らずだった。

それはZR-Vのフロントシートの形状や硬さが身長179cm(太め&重め)の私とは相性が良く、ハンドル位置とあわせて、ドライブポジションがピッタリと決まったことも大きいだろう。

ただ、そんなドライブの道中で突然の豪雨に遭遇した。舗装路でも感じていたことだが、ウエット路となるとその安定感の差は歴然だった。やはり、四輪が駆動することで直進時もコーナーリング時も安定して走ることができる。

コーナリングを積極的に楽しみたくなる4WDだ

また、そもそも最低地上高が高いSUV(ZR-Vは190mm)は大雨で道路が冠水するような状況になった時の不安も、車高が低いクルマに比べれば少ないので、こうしたことからも改めてSUVが人気になった理由が少しわかった気がした。

画像: 四輪の駆動状況を表すメーター表示。ZR-Vのリアルタイム4WDは常時四輪駆動ではあるが、加速時のメーターを見るとフロントの配分が大きくなっていることがわかる。

四輪の駆動状況を表すメーター表示。ZR-Vのリアルタイム4WDは常時四輪駆動ではあるが、加速時のメーターを見るとフロントの配分が大きくなっていることがわかる。

ここで本題に戻ると、4WDかFFか。このe:HEVのZに関しては、そもそもかなり走りに振っているモデルだと感じた。だから、e:HEVのパワフルでスムーズな加速感とともに、そのハンドリングの良さを活かして、ワインディングロードなどでもドライブを積極的に楽しみたくなる4WDといえる。

もちろん4WDならではの走破性や安定性も持ち合わせているので、実際の雪道や冬場の実用性の高さも間違いない。ちなみに今回のe:HEV Z 4WDの価格は410万3000円で、FFモデルとの価格差は22万円となる。

装備などを考えれば決して高くはないと言えるが、それゆえに4WDが必要なのかどうか、どちらの乗り味が好みかは、実際に確かめてみてほしい。

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